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債券は下落、日銀オペ期間延長見送りで-売り圧力は限定的との見方も

債券相場は下落。日本銀行がきょう の金融政策決定会合で固定金利オペの期間延長を見送ったことを受けて 売りが優勢となった。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比14銭安の142円80銭で始 まり、午前は142円70銭台を中心にもみ合いとなった。午後の開始後に 水準を大きく切り下げ、一時は142円35銭まで下落。その後は下げ幅を やや縮め、結局は37銭安の142円57銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同3.5ベーシスポイント(bp)高い0.86%で開始。午後に入ると一 時0.88%と5月31日以来の高水準を付け、3時前後から0.87%で推移し た。新発5年物の111回債利回りは一時4bp高い0.32%と5日以来の高 水準を付け、その後は0.305%。新発20年物の143回債利回りは3.5bp高 い1.68%に上昇した。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは「債券市 場参加者は日銀が資金供給オペの期限を2年超に延長すると予想してい たようなので、何も出なかったことから、中期債の金利上昇要因になる とみている」と指摘。一方、「円高や株式先物の下落が債券のサポート 要因になる」とも話した。

債券相場は日銀会合の結果発表直後に一段安となったものの、売り 一巡後は下げ渋った。ソシエテ・ジェネラル証券の菅原琢磨シニア円債 ストラテジストは、オペの期間延長については否定的な見方もあったと し、「4-5年債は軟調推移ながらも、売り圧力がさらに強まる感じで ない」と指摘。国債の大量償還に伴う需要などもあって債券相場の地合 いが改善していることもサポート要因とも言う。

すぐに延長必要ないとの判断

日銀は11日開いた金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決定 した。一方、振れの大きい長期金利の動向を踏まえ、1年以内に限定し ていた資金供給オペ(シグナルオペ)の期間を延長するとの見方が一部 にあったものの、見送りとなった。今回の会合について、日銀ウオッチ ャー17人を対象とした調査ではほぼ全員が現状維持を予想していた。

今回の日銀会合について、SMBC日興証券の岩下真理債券ストラ テジストは、「米雇用統計後の株式と為替に落ち着く方向が見えたこと が最後の後押しとなって、今すぐオペを延長する必要はないとの判断に なったのだろう」と分析した。多少は失望があって円高・株安に動いた としながらも、長期金利0.8%台、5年債は0.3%近辺に収まっていると も述べた。

明治安田生命保険運用企画部の小玉祐一チーフエコノミストは「結 果としてはゼロ回答となった」と指摘。市場の混乱が週明けまで続いて いればオペ長期化を決定した可能性が高かったが、市場が多少落ち着き を取り戻したことで最終的には見送りとの判断に傾いたと解説した。

--取材協力:船曳三郎、赤間信行. Editors: 山中英典, 青木 勝

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