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債券は上昇、日銀政策期待で中期ゾーンに買い-先物は限月交代

債券相場は上昇。日本銀行による政 策対応への期待などを背景に中期ゾーンなどへの買いが相場を押し上げ た。一方、先物市場では中心限月が期先限月の9月物に移行した。

東京先物市場で、9月物の日中売買高は3.3兆円弱と6月物の1.9兆 円強を上回った。9月物は前週末比22銭安の142円58銭で始まり、直後 に142円52銭まで下落。しかし、この水準では買いが優勢となり、一時 は143円26銭に上昇。その後は143円前後でもみ合いとなり、結局は14銭 高の142円94銭で引けた。

三井住友アセットマネジメントの深代潤シニアファンドマネジャー は中期ゾーン金利の落ち着きもあって「短期的には好需給がフォーカス されやすい」と述べた。日銀があすの金融政策決定会合で「何らかの対 応策」を打ち出すとの期待があり、米国景気も先行きを楽観視できるほ どの回復には至らないため「足元で国内景気や物価上昇期待も高まら ず、債券は押し目買い意欲が徐々に回復する」と予想した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)高い0.865%で始まり、いったん0.82% まで低下。その後、売りが増えて再び0.865%に上昇したが、すぐ に0.84%に下げた。3時すぎは0.825%。新発5年物の111回債利回りは 横ばいの0.295%で開始後、0.27%まで下げ、午後は1.5bp低い0.28%で 推移した。

バークレイズ証券の丹治倫敦債券ストラテジストは、あすの日銀に 対する期待感などから中期債は堅調だとし、市場では固定金利オペの年 限が延長される可能性が高いとの見方が出ていると指摘。「10年債は先 週末から外部環境に関係なく特定の取引で上下に振れやすくなってお り、水準感の買いが入る一方で、このまま金利が低下していくこともな いだろう」と説明した。

超長期債は軟調。新発20年物の143回債利回りは1.62%に低下して 始まったが、徐々に売りが優勢となり、1.65%まで上昇。新発30年物 の39回債利回りは2.5bp高い1.795%に上昇した。

日銀会合

日銀はきょうから、11日までの日程で金融政決定会合を開く。今回 の会合について、金融政策の据え置きが決まる見込み。ブルームバー グ・ニュースが日銀ウオッチャー17人を対象とした調査ではほぼ全員が 現状維持を予想した。一方、期間が1年を超えて金利上昇を抑える目的 の資金供給オペ、いわゆる「シグナルオペ」の期間延長が議論になると みられている。

一方、日銀は午後1時の金融調節で固定金利方式の共通担保資金供 給オペの実施を見送った。12日には過去に実施した同オペ8004億円が期 日を迎えるため、これまでは銀行などの乗り換えニーズに対応してオペ を実施してきた。しかし、今月に入って3、5日など期日の乗り換えを 迎えてもオペを見送るケースが目立っている。

東短リサーチの寺田寿明研究員は同オペの見送りについて、「最近 では見送りのパターンが出ている。同オペは札割れが続いているのでそ れほど影響はないのではないか」と説明。今月は国債償還などで当座預 金残高が増えてくるのでオペで残高を増やす必要性もないとみているの ではないかとの見方も示した。

円の対ドル相場は1ドル=98円台前半。ユーロに対しては129円台 後半。TOPIXの終値は前週末比55.02ポイント(5.2%)高 の1111.97、日経平均株価は636円67銭(4.9%)高の1万3514円20銭。 両指数の上昇率は約2年3カ月ぶりの大きさ。

--取材協力:赤間信行、船曳三郎. Editors: 青木 勝, 山中英典

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