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米国債利回り上昇時のインフレ鈍化、債券投資家の緩衝材に

2009年以降で初めて米国債利回りの 上昇と同時にインフレ率が鈍化している。こうした状況は米連邦準備制 度理事会(FRB)による債券購入ペース縮小の有無にかかわらず、米 国債投資家にとって緩衝材になる。

10年債利回りは5月29日に2.23%と、2012年4月以降で最高に達し た一方、FRBがインフレの指標として重視する個人消費支出 (PCE)デフレーターは4月に前年同月比で0.7%上昇と、2009年以 降で最小の伸びとなった。米国債とインフレ連動国債(TIPS)との 利回り格差からは、投資家の消費者物価上昇率の見通しが昨年7月以降 で最低となっていることが示唆されている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの債券指数による と、米国債は先月に2%下落し、09年12月以来最大の下げを演じ、実質 利回りは2年余りで最高の水準となっている。利回り上昇とインフレ鈍 化が同時期に見られたのはオバマ大統領が7870億ドルの景気刺激策を発 表した4年前以来。利回りはその後低下した。

インサイト・インベストメント・マネジメントの英国・グローバル 債券責任者、アンドルー・ウィッカム氏は今月5日の説明会で、「イン フレが大きな脅威だとは思わない」と述べ、「米国債の金利がここから 大きく上昇する状況を目にする可能性は非常に低い」と指摘。インフレ 加速で最大の損失を被ることが多い米30年債を購入する一方で、10年債 を売却していることを明らかにした。

先週の米国債市場では、10年債利回りが4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇し2.17%を付けた。30年債利回りは5bp上 昇し3.34%。

原題:No Inflation as U.S. Yields Rise Belies Point of No Return View(抜粋)

--取材協力:Emma Charlton.

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