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自民・山本氏:1ドル110円もおかしくない-通貨供給量拡大で

自民党の山本幸三元経済産業副大臣 は7日、円高や株安傾向が続いているのは一時的な調整過程であり、日 本銀行による異次元金融緩和でマネタリーベースが順調に拡大すれば1 ドル=110円まで円安になる可能性があるとの認識を示した。ブルーム バーグ・ニュースのインタビューで語った。

山本氏は、日銀が4月の金融政策決定会合で示した日銀当座預金と 日銀券などをあわせた「マネタリーベース」(日銀が供給する通貨)を 増加させていけば「100円は超えて110円ぐらいいってもおかしくない」 と述べた。

ただ、こうした見方は「他の国の条件が変わらないという前提だ。 他の国が変わってくるとその影響は受ける」とも指摘。「米国が出口に いついくかによるが、そんなに簡単に出口戦略にいかないと思う」と語 った。

日銀は4月4日の金融政策決定会合でマネタリーベースを2年間で 約2倍に拡大するなどの金融緩和を実行していく方針を決めている。こ れを進めればマネタリーベース(2012年末実績138兆円)は13年末に200 兆円、14年末では270兆円となる見込み。

黒田総裁

山本氏は、日銀の黒田東彦総裁に対しては「批判とかいろんな中傷 も含めて言われるかもしれないが、そんなことに一切、耳を傾けるな、 断固として命がけで決めたことをやっていくんだという姿勢だけ示して おけばいい」と指摘していることも明らかにした。

株式市場の乱高下やドル円相場の急激な変動について「今はある意 味で一時的な調整時期。一方的に上がるばかりというのはかえって危な い。長い目で見ればマーケットの健全化、安定化にはこうした動きの方 が資する」との見方を示した。

外為市場の混乱がこのまま続いた場合に為替介入することについて は「必要ない。為替介入やるとまたいろいろ言われる」と否定的な考え を明らかにした。

山本氏は自民党に設置されている日本経済再生本部の事務局長。2 月のインタビューでは岩田一政元日銀副総裁が1ドル90円から100円程 度までは均衡への回帰との認識を示したことについて「それぐらいがち ょうどいい。95円から100円ぐらいの間だと思う」と述べていた。

2月の発言

2月の発言について「4月4日の日銀の決定が出る前はマネタリー ベースを170兆から180兆円ぐらいにすれば予想インフレ率は2%に近づ くという過去のデータから見た数字があった。それに基づいて考えると 為替は98円、日経平均は1万1600円ぐらいはあり得ると。だからそのと き95円から100円ぐらいがいいのではないかと言っていた」と説明し た。

黒田日銀がさらに拡大させる方針を示したことについて「予想以上 に思い切ったレジーム転換だったから、170兆円よりも100兆円上にいく 数字だからもっと円は安くなるだろうなと思って100円は超えて110円ぐ らいいってもおかしくないというレベルかなと思った」と語った。

その上で、「2年後に270兆円に伸ばしていけば、もうちょっと円 は安くなるし株は上がる。その状況になった時には100円から110円の間 ぐらい、110円近くにはいくのではないかというのが理論的な帰結だ」 と指摘した。

法人税

法人税の実効税率引き下げについては「やるべきだと思う。国際的 な法人税の状況を見ながら考えていく必要がある」と前向きに検討すべ きだとの考えを示した。2014年4月からの消費税増税の延期については 「それはない。日本の財政健全化に対する取り組みに対して海外投資家 の疑念を抱かせることになるのでかえってマイナスになる」と述べた。

--取材協力:. Editors: 杉本 等, 淡路毅

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