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米国債:上昇、10年債利回り約2週ぶり低水準-雇用統計控え

米国債市場では、10年債利回りがほ ぼ2週間ぶりの低水準を付けた。今後の金融緩和策の方向性を左右する ことにもなる7日の雇用統計を控え、国債の安全性を求める動きが広が った。

この日は欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加措置を発表せ ず、米株式相場は一時方向感の定まらない展開が続いた。こうした状況 の中で米国債は一時上げを拡大する場面があった。ブルームバーグが実 施した調査によれば、7日発表される5月の雇用統計では非農業部門雇 用者数は16万3000人増が見込まれている。米財務省は、来週実施する国 債入札の規模を合計660億ドルと発表した。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は「市場ではあすの雇用統計に関して、コンセンサスよりも若干 弱めになるとの見方が強まっている。ただ依然として不透明だ」と指 摘。「きょうのECBの発表は、緩和拡大へのコミットメントという面 で一段の踏み込みを予想していた投資家にとっては驚きだった」と述べ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.08%。一時1.99%と、5月24日以来の低水準を付 けた。2.13%に上昇する場面もあった。同年債(表面利率1.75%、2023 年5月償還)価格は3/32上げて97 2/32。

30年債利回りはほぼ変わらずの3.25%。一時3.17%と、5月24日以 来の低水準を付けた。

ボラティリティ

米国債のボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプシ ョン・ボラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は前日83.6 と、12年6月以来の高水準に上昇。過去1年間の平均は62.5。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の出来高は前日比30%増加して4810億ドル。年初からの平均は3050 億ドル。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、 米国債の年初来リターンはマイナス1%。市場では金融当局が資産購入 ペースを減速させるとの観測が広がっている。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「市場は当局による資産購入縮小の可能性と雇用の 伸びが不十分となる可能性との間で板挟みになっている」と分析した。

ECB政策決定

ECBは政策金利を0.5%で据え置き、追加の刺激措置は発表しな かった。ドラギ総裁は、域内の経済成長は安定化し、控え目なペースな がら回復していくとの見通しを示した。S&P500種株価指数は一 時0.7%安となった後、下げを埋めて0.9%高で終了した。

米財務省は来週11日からの国債入札での発行額について、3年債 が320億ドル、10年債が210億ドル、30年債は130億ドルと発表した。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の ビル・グロース氏は6日、ブルームバーグテレビジョンのインタビュー で、金融市場でのリスクが高まりつつあるとして、質の高い債券への投 資を続ける考えを示した。また株式や高利回り債、為替、新興市場債は 全て「混乱状態」にあると指摘した。

また4日にはツイッターで、「30年にわたる債券の強気相場がリタ ーンを上げ、センチメントも改善させた。ここに来て不安材料は存在す る。金融当局が債券購入を続ける限り、われわれは債券を見捨てない」 と記している。

原題:Treasury 10-Year Yields Touch Two-Week Low Amid Demand for Haven(抜粋)

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