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エアアジア:新国際線就航へ-香港、グアム、サイパン候補

ANAホールディングス傘下の格安 航空会社(LCC)エアアジア・ジャパンは、今年度内に国際線を1路 線増やす方針だ。7月就航予定の台北線に続くもので、国際線としては 5路線目となる。日本人に人気のアジア諸国などを就航地として想定し ており、国際線拡充により集客率を改善して収益拡大を狙う。

小田切義憲社長兼最高経営責任者(CEO)が5日、ブルームバー グ・ニュースとのインタビューで明らかにした。就航地はエアバスA3 20型機を使う前提で片道約4時間の距離に限られるとし、香港やグア ム、サイパンなど例に挙げた。現在の日中関係から中国本土への就航は 時期尚早とも付け加えた。

現在は成田-ソウル、成田-釜山、中部-ソウルと国際線の3路線 を運航。7月3日に成田-台北線を就航させる計画だ。国内線では成 田、中部から計5路線を運航。日本航空などが出資して競合するジェッ トスター・ジャパンが国内線のみで運航する中で、エアアジアは国際路 線の比重を高めることで差別化を図る。

小田切社長は台北便について、初便の予約ははほぼ満席とした上で 「4割程度を台湾側からの利用客として期待している」と述べた。集客 についてはインターネットからの個人客が台湾でも中心だとしながら も、一部チケットについては旅行代理店を通じて販売する計画。

また、統一機材として現在4機保有しているエアバスA320型機 は月内納入の1機を含め年度内に9-10機体制を目指すという。小田切 社長によると「飛行機は10機程度を持って回すようにすれば相対的にコ ストが下がり収益性が改善する」として、間もなく半分に達するとし て、現在は土台となる環境を整える段階にあるとの認識を示した。計画 では17年度末に25機体制を目指す。

同社は日系LCCとしては3社目となり、ANAとマレーシアのエ アアジアとの共同出資で設立され、2012年8月から運航している。先行 したANAが出資し関西国際空港を拠点とするピーチ・アビエーション やジェットスターとの比較では、搭乗率でやや苦戦している。

エアアジア・ジャパンが発表した、ことしのゴールデンウィークの 搭乗率実績によると、国内線は67.6%、国際線は61.2%だった。この成 績は国内線では同3社の中では最下位だった。トップはピーチで91.3% だった。国際線でもピーチが84.1%と大きく差が出た。

ANAHDの伊東信一郎社長は5月の定例会見で、エアアジア・ジ ャパンの事業展開は苦戦していると認めた上でその理由のひとつが「知 名度が低いこと」と指摘した。そして、現在は改善に向け取り組んでい る最中だとコメントしている。

課題は知名度向上

小田切社長は「恒常的に利潤を得るには搭乗率約80%が必要。代理 店を使った旅行商品の販売をしっかり展開するほか、キャンペーン実施 やネットへの効果的なアプローチで認知度や知名度の向上は可能だ」と 自信を示した。そして、より具体的な方策については、現在新たな中期 経営計画を策定中で盛り込む方針だとした。

同社が拠点とする成田空港では、国と空港周辺自治体などが滑走路 の利用時間の弾力的な運用で合意している。これまでの午前6時から午 後11時までだった離着陸時間の制限を、遅れなどの特別な場合にのみに 限られるが午前0時まで1時間延長できるとするもの。スケジュールが タイトなLCCには追い風となる措置。

小田切社長は「非常によかった。ただ是非次の段階に向け新たな緩 和をお願いしたい」と語った。その上で「成田空港は、日本の玄関を標 ぼうしているが、いまの時代の国際空港の24時間化は必要だ。すぐにと は言わないが、いずれ実現するようにお願いしたい」と期待を表明し た。

さらに、アベノミクスについては「経済が活性化することで人の流 れがより活発になることは航空業界、そしてLCC各社にとっても大い にプラスだ」とコメントした。その上で、円安傾向にある現状では海外 からの利用客を取り込むなどのさまざまな方策を実施し収益性の向上に 努めると強調した。同社は14年度中の黒字化を目標に据えている。

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