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6月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が上昇、米金融緩和の今後をめぐる憶測が強まる

5日のニューヨーク外国為替市場では円が対ドルと対ユーロで上 昇。米金融当局による今後の緩和策の方向性をめぐる憶測が強まってい る。

この日の円は主要31通貨すべてに対して上昇した。安倍晋三首相が 発表した成長戦略第3弾では踏み込んだ対策は示されなかった。オース トラリア・ドルは下落。同国の1-3月(第1四半期)の国内総生産 (GDP)は約2年ぶりの低い伸びだった。主要7カ国(G7)通貨を 基に算出されるボラティリティ指数は2月以来の高水準に迫った。

RBSセキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・キム 氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は「投資家は少なくとも今 は円安シナリオから距離を置いている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで 1%上昇して1ド ル=99円06銭。円は対ユーロでは0.9%上昇して1ユーロ=129円70銭。 ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.3093ドル。

日本の成長戦略第3弾

安倍首相は都内で開かれた内外情勢調査会全国懇談会で講演し、成 長戦略の第3弾を発表した。新たに国家戦略特区を創設し、外国人向け に医療制度を見直すなど「国際的なビジネス環境」を整えると表明。都 市の中心部での居住を促進するための容積率規制の緩和などに取り組む 姿勢を示したが、政府の産業競争力会議で提案されていた特区内での法 人税減税については言及しなかった。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース (CIBC)の外国為替戦略の責任者、ジェレミー・ストレッチ氏は 「安倍首相が発表した戦略には意外性や新しさがなく、失望感が広がっ た」と述べ、「日本株にも失望が広がり、それが円を押し上げた。豪ド ルはGDP統計を材料に引き続き売り圧力がかかるだろう」と続けた。

円は5月22日には対ドルで103円74銭と、2008年10月以来の安値を つけた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のG10通貨ストラテジ スト、アダム・コール氏は電話インタビューで、「対円でのドルがピー クをつけたと自信を持って言えないだろう」と述べ、「相場は反転する とのコンセンサスから、私の見解は若干異なる」と続けた。

JPモルガン・チェースのG7ボラティリティ指数は10.2%をつけ た。5月31日と6月3日には10.24%と、2月26日以来の高水準となっ た。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が5日発表した1-3 月の域内総生産(GDP)改定値は前期比0.2%減少。先月15日公表の 速報値と一致した。欧州中央銀行(ECB)は6日に定例政策委員会を 開く。前回5月2日の会合では政策金利を0.25ポイント引き下げ て0.5%とした。

米民間雇用統計

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、5月の米民間部門の雇用 者数は前月比で13万5000人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノ ミストの予想中央値は16万5000人の増加だった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.3%低下して82.547。

豪ドルは対米ドルで1.1%下げて続落。第1四半期GDPの前年同 期比では2.5%増。2011年4-6月期(第2四半期)以来の低い伸びだ った。統計発表後、追加利下げ観測が高まった。

原題:Yen Strengthens as Fed Easing Debate Intensifies; Aussie Slides(抜粋)

◎米国株:続落、S&P500種1カ月ぶり安値-経済指標が予想下回る

米株式相場は続落。S&P500種株価指数は1カ月ぶりの安値を付 けた。雇用と製造業に関する統計が予想を下回ったほか、金融緩和の縮 小観測が売りにつながった。

S&P500種のセクター別では全10業種が下落。特にアルコアなど 素材株とバンク・オブ・アメリカ(BOA)など金融株の下げが目立っ た。住宅ローン申請が4週連続で減少したことを背景に住宅建設株指数 も下げた。インテルは2.6%安と、ダウ工業株30種平均の構成銘柄の中 では下げが最もきつい。一方、売上高がアナリスト予想を上回ったウォ ルグリーンは上昇。

S&P500種株価指数は前日比1.4%安の1608.90と、終値としては 5月2日以来の安値。ダウ工業株30種平均は216.95ドル(1.4%)下げ て14960.59ドルで終えた。米証券取引所全体の出来高は約69億株と、3 カ月平均を10%上回った。

マックイーン・ボール・アンド・アソシエイツの最高投資責任者 (CIO)、ビル・シュルツ氏はこの日の統計について、「経済成長観 測に水を差す可能性がある」と指摘。「これら全ての逆風は市場全体に 注意を促している。投資家は一服し、株式が資金を振り向ける唯一の市 場だった従来よりも様子見姿勢を強めている」と述べた。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、5月の民間雇用者数は市 場予想を下回る伸びだった。4月の米製造業受注額は市場予想を下回る 伸びにとどまった。

ベージュブック

米連邦準備制度理事会(FRB)が午後に地区連銀経済報告(ベー ジュブック)を公表した後も株価は軟調を維持した。同報告によると、 経済は12地区中11地区で「緩慢ないしまずまず」のペースで拡大した。 ビジネス支援サービスから建設業、製造業と幅広い分野で活動が上向い たことが示された。

ブルームバーグがエコノミスト85人を対象にまとめた調査による と、7日発表の5月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比16万5000 人増が予想されている。4月は16万5000人増だった。

S&P500種は5月21日に終値ベースで最高値を更新して以 来、3.6%下げている。金融緩和の縮小をめぐり当局者から発言が相次 いでいることが背景にある。

住宅建設株が安い

S&P住宅建設株指数は1.6%下落、構成する全11銘柄のうち10銘 柄が下げた。全米抵当貸付銀行協会(MBA)が発表した5月31日終了 週の住宅ローン申請指数は前週比11.5%低下。借り入れコストがここ1 年余りで最高の水準に上昇し、借り換えが減少した。

コニファー・セキュリティーズの株式取引ディレクター、リック・ フィア氏は「金利上昇・景気堅調の方が良いのか、それとも景気軟調・ 量的緩和継続の方が良いのか。わたしは金利上昇・景気堅調の方を望む が、市場は金利の小幅上昇が住宅セクターとその関連にどの程度、影響 するかを最も懸念している」と語った。

D.R.ホートンは1.2%下落し、4日続落。トール・ブラザーズ は8日続落、この日は1.7%下げて4月22日以来の安値となった。ホー ム・デポは2%下げ、ダウ平均の構成銘柄の中で下げが目立った。

アップルは0.9%安。米国際貿易委員会(ITC)はアップルが韓 国サムスン電子のデータ通信関連特許1件を侵害していると認定した。 特許侵害をめぐる両社の紛争で米国内でアップルが敗訴した初めてのケ ース。スマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォー ン)4」を含む旧型の一部アップル製品の米国への輸入が禁止される可 能性がある。

ゼネラル・モーターズ(GM)は2.7%安。米財務省はGMの普通 株3000万株を追加で売却する予定だと発表した。5日の声明によれば今 回の売却は、GMが6日の株式市場取引終了後にS&P500種株価指数 に採用されるのに合わせて実施される。

原題:U.S. Stocks Decline After Jobs, Factory Reports Miss Estimates(抜粋)

◎米国債:上昇、株安で安全需要-利回りは約2カ月ぶりの大幅低下

米国債相場は上昇。10年債および30年債利回りは約2カ月で最大の 下げとなった。世界的に株価が下落したことで、安全を求める動きから 米国債に買いが集まった。

ADPリサーチ・インスティテュートが発表した5月の民間部門の 雇用者数の伸びは市場予想に届かず、これを受けて米国債は上げを拡大 した。ブルームバーグの調査によれば、労働省が7日発表する5月の雇 用統計では、非農業部門雇用者数は16万5000人増が見込まれている。経 済指標が改善する中で金融当局が年内に債券購入ペースを減速させるか どうかに、市場は注目している。この日公表された地区連銀経済報告 (ベージュブック)によれば、経済は大半の地区で「緩慢ないしまずま ず」のペースで拡大した。

RBCキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、ジェーコ ブ・オウビナ氏(ニューヨーク在勤)は「全般的にリスクを減らす動き が見られる」と指摘。「ADPの雇用統計発表とほぼ同時に利回りの低 下が始まった。非農業部門雇用者数の伸びが15万人近辺もしくはそれ以 下だった場合、量的緩和の縮小にリセットボタンが押されるだろう」と 述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.09%。終値ベースでは4月12日以来で最大の 下げとなる。同年債(表面利率1.75%、2023年5月償還)価格は1/2上 げて96 31/32.

30年債利回りは7bp下げて3.25%と、下げ幅は同じく4月12日以 来で最大だった。

株式相場が下落

この日の株式市場ではS&P500種株価指数が1.4%安。ストックス 欧州600指数は1.5%安。MSCIアジア太平洋指数は1.8%下げた。

米国債のボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプシ ョン・ボラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は83.6に上昇 し、12年6月以来の高水準となった。過去1年間の平均は62.5。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、5月の民間雇用者数は前 月比で13万5000人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの 予想中央値は16万5000人の増加だった。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「金融当局が経済指標を 基に政策判断を下していることから、量的緩和縮小の可能性をめぐる議 論においてこうした指標は一層厳密に精査されつつある」とし、「その 影響で市場ではボラティリティが高まっている」と続けた。

ベージュブック

米連邦準備制度理事会(FRB)が5日公表した地区連銀経済報告 (ベージュブック)によると、経済は12地区中11地区で「緩慢ないしま ずまず」のペースで拡大した。ビジネス支援サービスから建設業、製造 業と幅広い分野で活動が上向いたことが示された。

ベージュブックでは、「人員採用はいくつかの地区で慎重なペース で増加した。調査先の一部は適任な労働者を見つけるのが困難だったと 報告した」と記された。ダラス連銀管轄地区の経済成長は「力強い」と 表現された。

原題:Treasuries Climb as Drop in Global Equities Spurs Safety Demand(抜粋)

◎NY金:反発、米ADP雇用者数が予想下回る-緩和策継続の観測

ニューヨーク金先物相場は反発。5月の米民間雇用者数が市場予想 を下回る伸びにとどまったことから、当局が債券購入を継続するとの観 測が強まった。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートの 発表によると、5月の米民間部門の雇用者数は前月比で13万5000人増加 した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は16万5000 人の増加だった。当局が緩和策を縮小するとの観測を背景に、金は今年 に入って17%下落している。

貴金属関連の調査などを手掛けるキトコの世界取引担当ディレクタ ー、ピーター・ハグ氏はリポートで、「ADPの数字は弱めで、当局の 政策維持を示唆する発言が再び聞かれる可能性がある」と指摘。これは 「強気なトーン」を生み出すと続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前日比0.1%高の1オンス=1398.50ドルで終了した。

原題:Gold Climbs in New York as ADP Jobs Report Spurs Stimulus Bets(抜粋)

◎NY原油:1週間ぶり高値に反発-在庫の大幅減少で

ニューヨーク原油相場は1週間ぶり高値に反発。米国の製油所稼 働率が上昇する中で原油在庫が大幅に減少したことが手掛かり。

米エネルギー情報局(EIA)の発表によると、先週の原油在庫 は627万バレル減少し3億9130万バレル。ブルームバーグがまとめたア ナリスト調査では、80万バレルの減少が予想されていた。製油所稼働率 は88.4%と、前の週から2ポイント上昇。原油輸入は7%減少して日 量727万バレルだった。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「原油 在庫の減少幅は見過ごすことができないほどの大きさだ」と指摘。「在 庫の大幅減少は製油所の稼働率上昇と輸入の減少でおおむね説明がつ く」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前日 比43セント(0.46%)高の1バレル=93.74ドルで終了。終値ベースで 5月28日以来の高値となった。

原題:WTI Crude Rises After Government Report Shows U.S. Supply Drop(抜粋)

◎欧州株:6週ぶり安値、米緩和縮小観測-テスコとカルフールに売り

欧州株式相場は6週間ぶりの安値となった。米金融当局の債券購入 プログラムを縮小させる時期について、当局者発言が相次いだことが手 掛かり。

英小売りのテスコは1年4カ月ぶりの大幅下落。同社の既存店売上 高がアナリスト予想に届かなかった。同業の仏カルフールは4.1%安。 HSBCホールディングスが売り銘柄に指定したことが材料。英上場ヘ ッジファンド運用会社、マン・グループは17%急落。旗艦ファンドの純 資産価値が減少した。

ストックス欧州600指数は前日比1.5%安の295.12で引けた。終値ベ ースでは4月24日以来の安値。年初来では5.5%上げている。

JPモルガン・アセット・マネジメントの市場ストラテジスト、ダ ニエル・モリス氏(ロンドン在勤)はブルームバーグテレビジョンに対 し、「量的緩和に対し非常に神経質となっている。市場に影響を及ぼす 大きな要因だからだ」とし、「雇用統計が予想を上回った場合、量的緩 和は予想よりも早く縮小されるとの見方が広がる。そうなれば流動性が 減ることから、目先の相場はやや軟調となるだろう」と語った。

米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は4日、米金融当局は債券 購入のペースを減速させるべきだとの見解を示した。米ダラス連銀のフ ィッシャー総裁は住宅市況が改善したことを理由に、債券購入の縮小を 呼び掛けた。

5日の西欧市場ではギリシャを除く16カ国で主要株価指数が下落し た。デンマーク市場は祝日のため休場だった。

原題:European Stocks Drop to Lowest Level in Six Weeks as Tesco Falls(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債3日ぶり上昇、景気低迷の兆候で-仏蘭債にも買い

欧州債市場ではドイツ10年債が3日ぶりに上昇した。域内のリセッ ション(景気後退)が深刻化しつつある兆候が増えたことが手掛かり。

フランスとオランダ、オーストリアの国債も買われた。世界的な 株安を背景に、比較的安全な資産を求める動きが強まった。5日発表 されたユーロ圏の経済指標によると、域内総生産(GDP)が1-3 月(第1四半期)に前期比マイナス0.2%成長となったほか、4月の 小売売上高は減少、5月のサービス業活動は縮小した。欧州中央銀行 (ECB)は6日の定例政策委員会で政策金利を過去最低の0.5%に 据え置くと、エコノミストらは予想している。

ダンスケ銀行の債券トレーディング責任者、ソーレン・モルク氏 (コペンハーゲン在勤)は「この日の経済データはひどかった」と指 摘。「ECBは明日は恐らく何の行動も取らないだろうが、論調が前 回会合よりもう少しハト派の方向に動いても驚かない。欧州は成長し ていない。株安もドイツ債の支援要因となった」と語った。

ロンドン時間午後4時48分現在、ドイツ10年債利回りは前日 比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.52%。 3日には1.57%と、2月25日以来の高水準に達していた。同国債 (表面利率1.5%、2023年5月償還)の価格はこの日、0.265上 げ99.875。

フランス10年債利回りは2bp下げ2.06%。同年限のオラン ダ国債利回りも2bp低下の1.85%、オーストリア国債の10年物 利回りも2bp下げて1.89%となった。

英国債相場は上昇し、10年債利回りは2bp低下の2.01%。 3日に2.06%と、3月8日以来の高水準に達している。同国債(表 面利率1.75%、2022年9月償還)価格はこの日、0.2上げ

97.795。

原題:German Bunds Rise With French, Dutch Bonds as Recession Deepens(抜粋) Pound Rises to 3-Week High Versus Dollar as U.K. Services Expand(抜粋)

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