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世耕氏:法人減税の特区先行実施は「重い提案」-成長戦略

世耕弘成官房副長官は4日、政府が 検討している成長戦略に、法人税の大幅減税についての今後の取り組み 方針を盛り込むかどうか最終調整を進めていることを明らかにした。検 討内容は、国家戦略特区内での減税先行実施案も含まれるという。

世耕氏はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、日本の法 人税は国際的に高い水準にあると指摘。税率を下げて国内への投資を喚 起をすることは、安倍晋三政権の「経済政策のひとつの基軸」だと語っ た。産業競争力会議で竹中平蔵元経済財政相(同会議テーマ別会合主 査)が提示した特区での法人税先行減税を「重い提案」だと述べた。

竹中氏は4月17に同会議に提出した文書で法人税について「わが国 も早急に、実質実効税率20%台(少なくとも25%まで)への引き下げの 道筋を検討するべき」だと指摘。その上で、「本来、全国的に実施すべ き課題だが、当面まず、『特区』内に限った法人税の大幅引き下げによ り、世界最先端のビジネス環境を実現することも考えられる」と提唱し ている。

世耕氏は法人税減税の具体的内容について「20%台を目指すかどう かは別にして法人税は高い水準にあるのは事実。それをどの時期にどの 程度にするかということを今調整しているところだ」と述べるにとどめ た。最終的には与党の税制担当者と調整する必要があるとの認識も示し た。

戦略特区

政府は先週文書で公表した成長戦略の基本的考え方に「国家戦略特 区(仮称)の実現」を盛り込んだが、その詳細はまだ明記していない。

安倍首相が5日に都内で講演を行い、成長戦略の第3弾として特区 や規制改革などに関する自らの考え方を明らかにする。世耕氏は成長戦 略全体は12日の産業競争力会議でとりまとめ、骨太の方針とともに14日 に閣議決定する見通しを明らかにした。

RBS証券の西岡純子チーフエコノミストは、最近の株式市場の軟 調傾向を背景に、首相の講演への「市場の期待は高い」と指摘。その上 で、「あまり期待したものが出なかったら、株価の乱高下は続くのでは ないか」と予想。法人税減税については、株価回復のきっかけにはなる ものの、実行へのハードルは一番高いと述べた。

一方、世耕氏は、安倍政権にとって7月の参院選後も優先すべき政 策課題について「2年間くらいは経済に集中すべき時期は続くだろう」 との見解も示した。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株 式市場などへの運用拡大案については、確認できないとし、言及を控え た。

最近の株式市場の乱高下については「少し調整局面に入っているだ けだと思っている。安倍内閣発足以降、株価が上がってきた大きなトレ ンドを否定する動きではない」との見方を示した。

--取材協力:Aika Nanao、氏兼敬子. Editors: 杉本 等, 小坂紀彦

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