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6月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が対ドル上昇、99円台-米統計で緩和縮小観測が後退

3日のニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで上昇、約1カ月 ぶりに1ドル=100円の水準を抜けた。5月の米製造業が予想外に縮小 し、米金融当局が緩和策を縮小するとの観測が後退した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は1月以来で最も下げた。米供給管理協会(ISM)が発表した 米製造業景況指数は過去4年で最も低い水準だった。ユーロは上昇。ユ ーロ圏の5月の製造業活動は当初の見積もりよりも小幅な縮小となっ た。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は「朝方に弱い製造業の統計が発表 され、これがドルにかなりの売り圧力を与えただけでなく、この先の米 金融当局の政策や景気全体の見通しにも大きく影響した」と述べ、「長 期的には円は対ドルで引き続き下落方向で進むだろう。市場参加者はド ル反落を予想していた。円の下落が若干行き過ぎていたためだ。極端な 動きだった」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.9%上昇して1ド ル=99円53銭。5月9日以来の高値となった。ユーロは対ドルで0.6% 上昇して1ユーロ=1.3076ドル。ユーロは対円で0.4%下げて1ユーロ =130円15銭。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、外為オプションの店頭取引は合計390億ドル。このうち対円での ドルのオプションの出来高は91億ドルで、シェアは24%と最大。

ブルームバーグの分析によると、この日の対円でのドルのオプショ ン取引は過去5週間の月曜日の取引平均値を48%上回った。

円は対ドルで13%下落

安倍晋三政権がデフレ脱却を目標に掲げ、日本銀行も月間での債券 購入額を倍増したことを背景に、円は年初から対ドルで13%下落した。 前回、円が対ドルで100円を抜けたのは5月9日。この時は2009年4月 以来の約4年ぶりだった。

日銀は4月4日、消費者物価の前年比上昇率2%という「物価安定 目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する と表明した。そのための手段として、マネタリーベースは2年間で約2 倍に、日銀の国債保有額とその平均残存期間を2年間で2倍以上に拡大 する方針を発表。以来、円は3.2%下落した。

英マークイット・エコノミクスが3日発表した5月のユーロ圏製造 業景気指数(改定値)は48.3と、前月の46.7から改善。5月23日発表の 速報値(47.8)も上回った。同指数は50が活動拡大と縮小の分かれ目。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は3日、上海でのスピーチ で、「安定の可能性を示す幾つかの兆候が見られる。今年後半に非常に 緩やかな回復が始まるというわれわれの基本シナリオに変わりはない」 と発言した。

ECBの金利見通し

ECBは先月、政策金利を過去最低の0.5%に引き下げた。その上 でドラギ総裁は必要であれば再び行動する用意があると表明した。次回 のECB定例政策委員会は6日に開催される。ブルームバーグがまとめ たエコノミスト58人の予想のうち56人は据え置きを予測している。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは年初から3%上昇。円は10.4%下落、ドルは4%上げ た。

ドル指数は0.9%低下して82.646。1.1%下げる場面もあった。

原題:Yen Rallies Past 100 Per Dollar as Factory Data Dim Fed View(抜粋)

◎米国株:反発、アトランタ連銀総裁が当局は債券購入を支持と発言

米株式相場は反発。アトランタ連銀のロックハート総裁が金融当局 は過去最大規模の金融緩和策に全力で取り組んでいるとの認識を示した ことが好感された。

メルクとブリストル・マイヤーズ・スクイブはともに大幅高。JP モルガン・チェースのアナリストは両社のがん治療新薬が有望であると 指摘した。FBRキャピタル・マーケッツが投資判断を引き上げたイン テルも高い。一方、バンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガ ン・チェースが下落。ダウ工業株30種平均では両銘柄のみが下げた。

S&P500種株価指数は前営業日比0.6%高の1640.42で終了。ダウ 工業株30種平均は138.46ドル(0.9%)上げて15254.03ドルで終えた。 米証券取引所全体の出来高は約77億株と、3カ月平均を23%上回った。

ロックハート総裁はブルームバーグテレビジョンとのインタビュー で、「資産購入プログラムを調整するタイミングに著しく注目が集まっ ているようだが、大局を見失わないよう皆に促したい」と発言。「いか なる調整も重大な政策シフトとはならない。高い水準の緩和措置は継続 される」と述べた。

経済指標

この日発表された経済指標は景気減速懸念を強めた。米供給管理協 会(ISM)が発表した5月の製造業総合景況指数は予想外に活動縮小 を示し、過去4年で最も低い水準となった。4月の米建設支出は前月比 で増加した。民間の建設支出が増えた一方、公共部門の支出は落ち込ん だ。

経済指標を受けてS&P500種は当初、上昇したが、その後は0.5% 下げる場面もあった。午後の早い段階で下落分を埋め、ロックハート総 裁の発言で上昇した。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの地域担当の最高投資 責任者(CIO)、ジョン・リンチ氏は「株価にとって悪いニュースは 長きにわたり良い材料になり得る」と指摘。「いずれは業績と相場水準 に影響するだろう。もっとデータに依存した相場展開になる方を望む が、市場はこの指標を別の理由として使っている。ある人にとってスピ ードバンプであっても別の人には足掛かりになるというものだ。そのた め、市場は突然、緩和縮小を懸念しなくなっている」と語った。

ロックハート総裁はISM指数について、経済指標がなお強弱まち まちであることを示す「好例」だと発言。債券購入の縮小を正当化する ほど景気は強くないことを示唆していると述べた。

全10セクターが上昇

S&P500種のセクター別では全10業種が上昇。生活必需品やエネ ルギー株の上げが目立った。

ヘルスケア株は0.6%上昇。メルクは3.8%、ブリストルは3.4%そ れぞれ上昇した。

金融株指数は0.2%高と、全10セクターのうち最も上げが小さい。 BOAは0.8%、JPモルガンは0.2%それぞれ下げた。

S&P500種は5月に2.1%高となり、2009年9月以降で最長となる 7カ月連続での上昇を記録した。スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)のチーフ株式ストラテジスト、サム・ストーバル氏は年初か らの力強い滑り出しと相まって、6月も上昇局面が続く可能性があると 指摘した。

ストーバル氏によると、1945年以降、7カ月連続高は13回あり、8 カ月目は平均で0.4%上昇している。1、2両月で上昇した年は26回あ り、いずれも年間を通じて上昇しているという。

原題:U.S. Stocks Rise as Fed’s Lockhart Says FOMC Backs Bond Buying(抜粋)

◎米国債:利回りは1年2カ月ぶり高水準付近-量的緩和縮小の観測

米国債市場では利回りが1年2カ月ぶり高水準付近で推移。アトラ ンタ、サンフランシスコ両連銀の総裁が年内の債券購入プログラム終了 の可能性に言及したことが手掛かり。

10年債は一時上昇。5月の米製造業の景況指数が市場予想に反して 活動縮小を示したことで、量的緩和縮小との見方が後退した。サンフラ ンシスコ連銀のウィリアムズ総裁は量的緩和が年内に終了する可能性が あると発言。その後、アトランタ連銀のロックハート総裁も、今後数カ 月内に量的緩和が縮小される可能性を排除しなかった。

CRTキャピタル・グループの国債ストラテジスト、イアン・リン ジェン氏は「ロックハート総裁の発言でネガティブな地合いが強まっ た」と分析。10年債利回りは「2.08-2.23%のレンジで推移するとみて いる」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の2.12%。同年債(表面利率1.75%、2023年5月償 還)価格はこの日、2/32上げて96 22/32。

利回りは一時6bp下げた。5月29日には2.23%と、2012年4月以 来の高水準に上昇した。

連銀総裁の発言

米国債のボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプシ ョン・ボラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は79.23。5 月29日には81.22と、ほぼ1年ぶりの高水準を付けていた。

ロックハート総裁はブルームバーグテレビジョンのインタビュー で、資産購入ペース減速の検討時期について「私ならもう少し慎重に考 えて8月か9月、もしくは年末までにと言うかもしれない。今後のいず れの会合でも議題に上る可能性はある」と語った。

この日は、ウィリアムズ総裁がストックホルムで記者団に対し、金 融当局が「この夏」までに債券購入プログラムの縮小を始める可能性が あり、年末までに終了することもあり得ると発言した。この発言に反応 し、米国債利回りは上昇し始めた。同総裁は今年のFOMC会合で投票 権を持たない。

クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメン ト・バンクの債券ストラテジー責任者、デービッド・キーブル氏は「ウ ィリアムズ総裁は一部からハト派と認識されていたことから、今回の発 言は市場で話題を呼んだ」と述べた。

ニューヨーク連銀はこの日、2036年2月から43年2月に償還を迎え る米国債15億ドル相当を買い入れた。

利回りは上昇へ

国際決済銀行(BIS)の経済アドバイザー兼金融経済部門責任者 のスティーブン・チェケッティ氏は5月31日、記者団との電話会議で、 「景気の回復とともに米国債利回りは上昇するだろう」とし、「正常化 への道のりが平坦なものでないことはほぼ確実だ。利回りは落ち着いた 時期と変動の大きな時期を経験することになるだろう」と述べた。

10年債利回りは5月、月間で46bp上昇と、2010年10月以来の大幅 な上げとなった。

エコノミスト調査では、7日発表される5月の雇用統計で非農業部 門雇用者数は前月比16万8000人増が見込まれている。キャンター・フィ ッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏(ニ ューヨーク在勤)は「今週の大きなイベントは雇用統計だろう」とし、 「力強い数字が出れば、量的緩和の縮小は早めに始まる可能性がある」 と語った。

原題:Treasury Yields at Almost 14-Month Highs Amid Fed Speculation(抜粋)

◎NY金:反発、米製造業指数が活動縮小示す-緩和策継続の観測

ニューヨーク金先物相場は反発。米ISM製造業景況指数が市場予 想に反して縮小を示したことを背景に、金融当局が緩和策のペースを現 行で維持するとの観測が強まった。

米供給管理協会(ISM)が発表した5月の製造業総合景況指数 は49と、2009年6月以来の低水準。前月は50.7だった。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト予想の中央値は51。同指数で50は活動の拡大と 縮小の境目を示す。

ビジョン・ファイナンシャル・マーケッツ(シカゴ)の金属トレー ディング担当ディレクター、デーブ・メーガー氏は電話インタビューで 「貴金属市場にとって現時点での懸念は、当局による緩和策縮小の開始 時期に集中している」と指摘。「その期待がどちらかの方向に傾けば、 金に大きな影響を及ぼす」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前週末比1.4%高の1オンス=1411.90ドルで終了した。

原題:Gold Advances as Manufacturing Unexpectedly Contracts in U.S.(抜粋)

◎NY原油:反発、ドル指数の大幅下落で-米刺激維持の観測

ニューヨーク原油相場は反発。米製造業の縮小が統計で示され、 ドルが主要通貨のバスケットに対して1月以来の大幅安となったこと が背景にある。

ドル指数は0.9%下落。米供給管理協会(ISM)が発表した5月 の製造業総合景況指数は4年ぶりの低水準となり、米金融当局が現行ペ ースでの景気刺激を維持するとの見方が広がった。5月のユーロ圏製造 業景気指数が前月から改善したことや、北海油田の生産遅延も原油の買 いを誘った。原油先物は5月31日に1.8%値下がりしていた。

アイアイトレーダー・ドット・コムの市場担当シニアストラテジス ト、ビル・バルーク氏(シカゴ在勤)は「原油は通貨相場をにらみなが らの値動きとなっている」と指摘。「米金融当局が刺激措置を維持する と市場は読んでいる。相場は先週末の下げの後、安定しつつある」と述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前営業 日比1.48ドル(1.61%)高の1バレル=93.45ドルで終了した。

原題:WTI Crude Rebounds as Dollar Index Falls by Most Since January(抜粋)

◎欧州株:1カ月ぶり安値に続落、米金融緩和縮小の観測-ロシュ安い

3日の欧州株式相場は続落し、指標のストックス欧州600指数は 1カ月ぶり安値となった。米金融当局が債券購入プログラムを縮小す るとの観測が強まった。

スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングは2011年11月以来の大幅 安。同社の抗がん剤「アバスチン」には脳腫瘍患者の延命に効果が見ら れなかったとする研究結果が嫌気された。ミュンヘン再保険やハノーバ ー再保険も大きく売られた。中欧の豪雨で川の水位が上昇し、プラハが 洪水に見舞われたことが背景。一方、ポリメタル・インターナショナル は1.9%上昇。JPモルガン・チェースが投資判断を引き上げた。

ストックス欧州600指数は前週末比0.8%安の298.59で終了し、5月 2日以来の安値。この日は0.2%上昇する場面もあれば、一時は1.2%下 落した。5月には1.4%上昇し、月間ベースで12カ月連続高と、1997年 7月以来最長の上げを記録した。

PFAペンション(コペンハーゲン)のシニアストラテジスト、ウ ィトルド・バーク氏は電子メールで「金融刺激が縮小されるとの懸念で リスクプレミアムが上がっている」と指摘。「強いマクロ経済指標に関 する限り、市場では良いニュースは悪い材料と見なされる環境に動きつ つある。強い数字が出れば、量的緩和のパンチボールが片づけられてし まう確率が高まるからだ」と説明した。

量的緩和縮小の懸念を背景に、ストックス欧州600指数は5月22日 に付けた年初来高値から3.9%下げている。この日はサンフランシスコ 連銀のウィリアムズ総裁が、米金融当局の債券購入プログラムはこの夏 に縮小が始まる可能性があり、年末までに終了することもあり得ると発 言した。

同日の西欧市場では、取引が行われた17カ国中15カ国で主要株価指 数が下落した。アイルランド市場は祝日で休場だった。

原題:European Stocks Drop for a Second Day, Extending One-Month Low(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債下落、SF連銀総裁が資産購入終了の可能性に言及

3日の欧州債市場ではドイツ国債が下落し、10年債利回りは3カ月 ぶり高水準を付ける場面があった。サンフランシスコ連銀のウィリアム ズ総裁がこの日、米金融当局の債券購入プログラムが年末までに終了す る可能性を指摘したことが要因。

米供給管理協会(ISM)が発表した5月の製造業総合景況指数が 予想外の活動縮小を示すと、ドイツ債は値下がり幅を縮小した。週内 に40億ユーロの国債入札を控えるスペインの10年債も下落し、利回りは 6週間で最高となった。世界の債券相場は5月に1.5%下落し、2004年 以来最大のマイナスとなったが、これには米当局が月額850億ドル相当 の資産購入ペースを年内に落とすかどうか、当局者らがまちまちのシグ ナルを送ったことが影響した。

サンライズ・ブローカーズの債券調査担当エグゼクティブディレク ター、ジャンルカ・ジグリオ氏(ロンドン在勤)は「米金融当局が購入 を縮小すれば、それに伴ってドイツ債の利回りが高くなっていくのは必 至だ」と指摘。「利回り低下の傾向は終わった。ドイツ債利回りが上が れば、それに対する周辺国の上乗せ利回りが圧縮されるのは非常に困難 だろう」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時39分現在、ドイツ10年債利回りは前週末から 2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.52%。2月25日 以来で最高の1.57%を付ける場面もあった。同国債(表面利 率1.5%、2023年5月償還)の価格は0.15下がって99.81。2年債利回り は3bp上昇して0.1%。

サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁はストックホルムで記者 団に、債券購入は夏までに縮小が始まる可能性もあるとも述べた。米 ISMが発表した5月の製造業総合景況指数は49と、09年6月以来の低 水準。前月は50.7だった。同指数では50が活動の拡大と縮小の境目を示 す。

スペイン10年債利回りは2bp上昇の4.46%。一時は4月22日以来 の高水準となる4.53%を付けた。

英国債相場はほぼ変わらず。10年債利回りは12週ぶり高水準に達す る場面もあった。イングランド銀行は5-6日の金融政策委員会 (MPC)で資産購入プログラムの規模を据え置くとみられている。

英10年債利回りはほぼ変わらずの1.99%。3月8日以来で最高 の2.06%に上昇する場面もあった。同国債(表面利率1.75%、2022年9 月償還)価格は97.975。

原題:German Bunds Drop on Williams Comments as Spanish Bonds Decline(抜粋) 原題:Pound Rises to Three-Week High as U.K. PMI Manufacturing Expands(抜粋)

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