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NY外為:円が対ドル上昇、99円台-緩和縮小観測が後退

3日のニューヨーク外国為替市場で は円が対ドルで上昇、約1カ月ぶりに1ドル=100円の水準を抜けた。 5月の米製造業が予想外に縮小し、米金融当局が緩和策を縮小するとの 観測が後退した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は1月以来で最も下げた。米供給管理協会(ISM)が発表した 米製造業景況指数は過去4年で最も低い水準だった。ユーロは上昇。ユ ーロ圏の5月の製造業活動は当初の見積もりよりも小幅な縮小となっ た。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は「朝方に弱い製造業の統計が発表 され、これがドルにかなりの売り圧力を与えただけでなく、この先の米 金融当局の政策や景気全体の見通しにも大きく影響した」と述べ、「長 期的には円は対ドルで引き続き下落方向で進むだろう。市場参加者はド ル反落を予想していた。円の下落が若干行き過ぎていたためだ。極端な 動きだった」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.9%上昇して1ド ル=99円53銭。5月9日以来の高値となった。ユーロは対ドルで0.6% 上昇して1ユーロ=1.3076ドル。ユーロは対円で0.4%下げて1ユーロ =130円15銭。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、外為オプションの店頭取引は合計390億ドル。このうち対円での ドルのオプションの出来高は91億ドルで、シェアは24%と最大。

ブルームバーグの分析によると、この日の対円でのドルのオプショ ン取引は過去5週間の月曜日の取引平均値を48%上回った。

円は対ドルで13%下落

安倍晋三政権がデフレ脱却を目標に掲げ、日本銀行も月間での債券 購入額を倍増したことを背景に、円は年初から対ドルで13%下落した。 前回、円が対ドルで100円を抜けたのは5月9日。この時は2009年4月 以来の約4年ぶりだった。

日銀は4月4日、消費者物価の前年比上昇率2%という「物価安定 目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する と表明した。そのための手段として、マネタリーベースは2年間で約2 倍に、日銀の国債保有額とその平均残存期間を2年間で2倍以上に拡大 する方針を発表。以来、円は3.2%下落した。

英マークイット・エコノミクスが3日発表した5月のユーロ圏製造 業景気指数(改定値)は48.3と、前月の46.7から改善。5月23日発表の 速報値(47.8)も上回った。同指数は50が活動拡大と縮小の分かれ目。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は3日、上海でのスピーチ で、「安定の可能性を示す幾つかの兆候が見られる。今年後半に非常に 緩やかな回復が始まるというわれわれの基本シナリオに変わりはない」 と発言した。

ECBの金利見通し

ECBは先月、政策金利を過去最低の0.5%に引き下げた。その上 でドラギ総裁は必要であれば再び行動する用意があると表明した。次回 のECB定例政策委員会は6日に開催される。ブルームバーグがまとめ たエコノミスト58人の予想のうち56人は据え置きを予測している。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは年初から3%上昇。円は10.4%下落、ドルは4%上げ た。

ドル指数は0.9%低下して82.646。1.1%下げる場面もあった。

原題:Yen Rallies Past 100 Per Dollar as Factory Data Dim Fed View(抜粋)

--取材協力:Tom Stoukas、Claudia Carpenter、Paul Dobson、Andrew Rummer、Shelley Smith、Jae Hur、Sofia Horta e Costa、Matthew Brown、Stephen Kirkland.

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