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債券は大幅続伸、株安や日銀買いオペ-長期金利0.8%割れ目前

債券相場は大幅続伸。国内株安の加 速や日本銀行が長期国債買い入れオペを実施したことが手掛かり。長期 金利は5月半ば以来となる0.8%割れ目前まで下げている。

東京先物市場で中心限月の6月物は前週末比12銭高の142円44銭で 取引を開始。午前9時前後に1銭安の142円31銭を付けた後はじり高と なった。午後に入ると株安の加速を受けて水準を大きく切り上げ、一時 は143円23銭と約3週間ぶりの高値を記録。結局は74銭高の143円06銭で 引けた。

RBS証券の井川雄亮債券ストラテジストは、「株価の下げが大き くなっていることに加えて、日銀の買い入れオペの結果が実勢より若干 強い水準になり、需給は決して悪くない状況だ。今月は国債入札と日銀 会合を除く12営業日のうち10回オペが実施されることになれば、オペの スケジュールがイメージしやすく安心感もある」と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の328回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.855%で開始。午後に入ると水準 を切り下げ、一時は0.80%と5月17日(0.795%)以来の水準まで低 下。その後は0.805%。新発5年物の111回債利回りは一時、6bp低 い0.29%と5月10日以来の水準まで下げた。

超長期債も堅調。新発20年物の143回債利回りは0.5bp低い1.62%で 開始し、その後は1.575%と5月10日以来の低水準を付けた。新発30年 物の38回債利回りは1bp低い1.74%で始まり、午後に1.71%と5月10日 以来の水準まで下げる場面があった。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、リスク 選好の動きが一服して株安が加速する中で「年金基金などからの買いが 入る中、日銀の国債買い入れオペが実施された。中期債ゾーンが落ち着 き始めていることが安心感につながっている」と話した。

日銀はこの日、長期国債買い入れオペ3本を通知。うち、残存期間 「1年超3年以下」以外の「3年超5年以下」と「10年超」の2つのゾ ーンで応札倍率が上昇した。5年付近と10年を超すゾーンに潜在的な売 り圧力が強まっていることが示されたが、落札金利は実勢付近とみられ ており、相場への影響は限られた。日銀は先月30日にオペの運用を見直 しており、今回が最初の実施となる。

財務省はあす4日、10年国債入札を実施する。新発10年債利回り は0.8%台前半で取引されており、表面利率(クーポン)は前回債よ り0.2ポイント高い0.8%となる見込み。発行額は2兆4000億円程度。

山脇氏は、10年債入札について、「市場の流動性低下を背景に懸念 されていた」としながらも、需給環境の改善などから入札自体はしっか りではないかと予想する。

株式市場でTOPIXの終値は前週末比38.83ポイント(3.4%)安 の1096.95。終値で約2カ月ぶりに1100ポイントを下回った。日経平均 株価は512円72銭(3.7%)安の1万3261円82銭。円は対ドルで100円台 前半、ユーロに対しては130円台半ばで推移した。

--取材協力:船曳三郎、池田祐美. Editors: 崎浜秀磨, 山中英典

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