今年最長の値下がりを記録した米国 債は、実質利回りを基にすると2011年3月以来の割安水準にある。ドイ ツ国債と比較した場合、米国債の相対的価値は過去20年余りで最良だ。

米10年国債利回りは先週、インフレ調整後で0.91%となり、英国債 の実質利回りを1.77ポイント上回った。両利回りの差は2年1カ月ぶり の大きさだ。FTNファイナンシャルによれば、世界の最近の記録的低 金利で通常の関係にゆがみが生じており、これを調整すると米国債は独 国債と比べて過去23年で最も割安だという。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は借り入れコスト を抑制を目指しており、FRBは米国債など毎月850億ドル(約8 兆7400億円)の証券購入で景気回復を支えている。米資産家ウォーレ ン・バフェット氏は今月、金利が過去最低水準にあるとして債券投資家 を哀れんだが、米国債の相対的利回りの改善で債券需要が高まる可能性 がある。

FTNの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏は15日に電話イン タビューで「米国債市場は相対的価値ベースでは、比較可能な市場のほ とんど全てに対して割安だ」と指摘。「米国債は割高だという考えがあ るが、実際には景気の改善や他国と比較した相対的実質利回りを考える と最大の価値を提供している」と述べた。

相対的利回り

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、 年限が10年以上の米国債利回りは16日時点で米国以外の国債利回りを40 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回る水準。昨年9月まで は米国債利回りは外国債利回りを下回っていた。

先週の米10年国債利回りは1.95%に上昇した。1990年以降の平均 (約5%)を下回る水準だが、同年限の独国債利回りを63bp上回り、 その差は2003年以降の平均の約2倍。英国債の利回りに対しては7bp 上回っている。

スタンディッシュ・メロン・アセット・マネジメントのグローバル 債券責任者、ラマン・スリバスタバ氏は15日の電話インタビューで「米 国債は他の先進国市場と比べると保有しやすい」と語った。

相対的価値をより正確に理解するため各国中央銀行の現行金利を踏 まえ調整したFTNの分析によると、米国債は平均に比べて30%程度割 安だとボーゲル氏は説明した。

米10年国債相場は過去3週間にわたり毎週下落し、昨年12月以来最 長の下げ局面となった。利回りは4月26日の1.66%から上昇している。 米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイの最高経営責任者 (CEO)を務めるバフェット氏は5月4日の株主総会で、債券利回り に頼る人々が中銀による借り入れコスト押し下げ策の「犠牲」になって いると述べた。

原題:U.S. Bonds Cheapest Since ’90 Versus Bunds Counter Buffett Pity(抜粋)

--取材協力:Daniel Kruger、Susanne Walker.

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