国内通信3位ソフトバンクの株価が 半年ぶりの下落率を記録。昨秋に買収で合意した米携帯電話3位スプリ ント・ネクステルに対し、米衛星テレビ会社ディッシュ・ネットワーク が、これを上回る買収額を提示したことから、売りが加速している。

株価は一時、前日比9.6%安の4235円を付けた。日中下落率として は、スプリント買収協議を発表した際の財務懸念から昨年10月12日に記 録した17%以来の大きさ。午前終値は同415円(8.9%)安の4270円。

ディッシュが15日に提示した買収案の規模は255億ドル(約2 兆5000億円)で内訳は現金173億ドルと、株式82億ドル相当。これに対 しソフトバンクによる買収額は201億ドル。同社広報の抜井武暁氏は電 話取材に対し、ディッシュ提案に関するコメントを避けた。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、株価急落の 背景にはソフトバンクが次の一手に出た場合の財務リスクなどへの懸念 があると指摘。ディッシュに対抗して買収価格を引き上げたならば「公 募増資という可能性も出てきてしまう」と述べた。

孫正義ソフトバンク社長は昨秋の買収合意の際に、買収資金の調達 では「エクイティファイナンスは一切行わない」と説明。これを受けて 株価は上昇していた。

野村証券の増野大作アナリストは15日付リポートで、ディッシュの 提案は1株当たりの金額では優れるが、明確に有利な条件がないと、ス プリント取締役会がソフトバンク提案への賛同を変更するかは不明だ、 とする同証券の米通信担当アナリストの見方を紹介。スプリント買収に よるシナジー効果の開示にも注目したい、とコメントしている。

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