ロシアの東シベリアを横断する原油 パイプラインは中国への油送量を今後5年間で倍増させる見通しだ。こ のロシア最大の敷設プロジェクトにより、タンカーの余剰や世界的な原 油需要の鈍化で圧迫されている船主企業の経営困難がさらに長引く可能 性が高まっている。

5日に入手した露ロスネフチと中国石油天然ガス集団(CNPC) の合意書の写しによると、2018年から油送量は日量74万3000バレルに達 する。これは、約3日ごとに200万バレル積み超大型タンカー (VLCC)が満杯になる量に相当する。現在、ロスネフチの油送量は 中国の原油輸入の5.5%を占めている。ブルームバーグが16人のアナリ ストに調査した予想平均値では、27隻のVLCCを運航するフロントラ インの株価は1年間で16%下落する見通し。

パイプラインの増強で中国の原油の海上輸入はさらに減少する公算 が大きい。中国の税関当局のデータによると、アンゴラ、カナダ、ベネ ズエラ、ナイジェリア、リビアからの輸入はいずれも海上輸送だが、過 去1年間に26%減少した。KBCエナジー・エコノミクスによれば、パ イプライン輸送への移行により西アフリカから欧州への原油海上輸送が 増加し、船舶需要はますます圧迫される見込み。ナイジェリア-中国間 の航路は往復で約2万2000マイルだが、欧州までだとその約半分の距離 にとどまるからだ。

英バークレイズのアナリスト、ミスウィン・マヘシュ氏(ロンドン 在勤)は「パイプライン増強は海上輸送需要を減らすことになるだろ う。船主企業には弱気要因が加わる」と述べた。

原題:Tankers Sink as Russia Uses Pipes for Eastern Oil Surge: Freight(抜粋)

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