米有料テレビ放送3位のディッシ ュ・ネットワークは2日、子会社を通じた優先債発行で10億ドル (約940億円)の調達を目指すことを明らかにした。調達資金は無線通 信分野の買収や周波数帯取得などの戦略的取引に充てられる可能性があ る。

ディッシュは現在の衛星テレビ放送に加え、モバイルへの展開に向 け無線通信会社との提携ないし買収を目指している。同社は1月8日、 米無線通信会社クリアワイヤの全発行済み株式を1株当たり3.30ドルで 取得する対抗買収案を提示。クリアワイヤは先月、米スプリント・ネク ステルによる1株当たり2.97ドルの案とディッシュ案を依然検討中だと 表明した。

グッゲンハイム・セキュリティーズのアナリスト、シン・イン氏は インタビューで「ディッシュが最優先とするのは恐らく、スプリントに よるクリアワイヤ買収に伴い放出される一部周波数帯を購入することだ ろう」と指摘。「それが実現しない場合はメトロPCSコミュニケーシ ョンズかTモバイルを検討するとみられる」と説明した。

ディッシュの発表資料によると、優先債は子会社ディッシュDBS を通じて発行される。

ディッシュは昨年8月にメトロPCSにも約40億ドルでの買収案を 提示していた。その後10月にメトロPCSとTモバイルUSAは合併で 合意。ただ両社の合併計画は4月12日の株主投票で承認される必要があ る。TモバイルUSAはドイツテレコム傘下。

米TMFアソシエーツのアナリスト、ティム・ファーラー氏はこの 日のディッシュの発表について、メトロPCSとTモバイルの合併計画 が株主投票で否決された場合、ディッシュがメトロPCSに対抗買収案 を提示する可能性があることを示すと解釈できるとインタビューで指 摘。「ディッシュは全米ネットワークを必要としているため、メトロ PCSを足掛かりにTモバイルにアプローチしたい考えだ」とした上 で、「メトロPCSの買収はTモバイルに対し、同社は窮地に陥ってお りディッシュが示す条件で取引に合意する必要があるとのメッセージに なるだろう」と説明した。

原題:Dish Says $1 Billion Debt Offering May Fund Transactions (2)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE