キプロスの銀行が営業再開、パニック起きず大統領は国民に感謝

キプロスでは28日、約2週間ぶりに 銀行の扉が開いたが、営業再開直後のパニック的な預金引き出しは起き なかった。政府が引き出し額に上限を設定したことから取り付け騒ぎに はならず、顧客は整然と列を作った。

首都ニコシアでは、キプロス銀行の支店長、アルギロス・エラクリ デス氏は「もっと大勢の来店を予想していた。幸いなことに今日中に現 金が必要な人はそう多くなかったし、顧客の振る舞いは見事だった。も っと荒々しい行動を予想していた」と話した。

銀行は28日正午に開店。ニコシアの各支店前にできた列は15-20人 程度だった。午後6時に閉店した。キプロス中央銀行が発表した資本移 動規制は、1日に引き出せる預金の上限を300ユーロ(約3万6000円) とするほか、キプロス国外の口座への送金を制限している。

欧州連合(EU)は16日、キプロスに対し100億ユーロの支援と引 き換えに預金課税を求めた。この計画が発表されて以降、同国の銀行は 営業を停止。この案は議会で否決されたものの、その後の合意で同国2 位の銀行キプロス・ポピュラー銀行の整理のほか、預金保険対象外の預 金からより高額を徴収することが決まった。

大統領が感謝

アナスタシアディス大統領は、銀行再開時に冷静さを保っていたと して国民に感謝の意を示した。銀行に押し掛けないよう求めた政府の呼 び掛けに多くの預金者が従い、混乱の回避に努めたと評価した。キプロ ス内閣は28日の閣議で、大統領の給与を25%、閣僚の給与を20%それぞ れカットすることを承認した。

大統領は「キプロス国民はきょう、銀行での行動でその成熟ぶりと 責任感を示し、将来を楽観し確信できるとのメッセージを明確に打ち出 した」とのコメントを電子メールで発表。「この困難な状況から抜け出 したいと望むだけでなく、実際に抜け出すことができることを国民はそ の姿勢で示した」と続けた。

ニコシアの銀行の警備員らはこの日、1回に入店させる顧客を8、 9人までにしている。開店直後は若干の押し合いがあったが、その後は 整然とした列ができたという。

原題:Cyprus Averts Panic Withdrawals as Banks Open With Cash Controls(抜粋)

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