GSユアサの株価が大幅下落。三菱 自動車工業が前日にプラグインハイブリッド車(PHV)搭載のリチウ ムイオン電池の不具合と工場での電気自動車用バッテリー火災を発表。 これらの電池はGSユアサの子会社製だったことから同社株が嫌気さ れ、売りが膨らんでいる。

株価はこの日、一時は17%安の368円まで下げた。日中下落率は11 年3月15日の19%以来の大きさ。株価は午後1時28分現在、同11%安 の393円。東証1部下落率2位。出来高も前日の11倍を上回る約4075万 株。

三菱自は、水島製作所(岡山県倉敷市)内の電気自動車用バッテリ ーパック組立工場で3月18日、完成品検査のため充放電検査装置に接続 され充電中だった電気自動車(EV)「アイミーブ」用の電池1個が過 熱し発火したと発表した。またPHVの「アウトランダーPHEV」に 搭載のリチウムイオン電池から発熱し、電池セルと駆動用バッテリーパ ックの一部が溶解する不具合が発生したと発表した。

独立系投資顧問会社、バリューサーチ投資顧問の松野実社長は、航 空機から自動車へと相次いで不具合が起きたため「市場は過剰反応して いる」と指摘。同社のリチウムイオン電池事業は赤字だが、売り上げは 「連結ベースで比較的小さく直ちに同社の財務に深刻な影響を及ぼすと は考えにくく、株価の下げも限定的だろう」と述べた。

GSユアサは27日にブルームバーグの質問に対し文書で、対象バッ テリーは、子会社のリチウムエナジージャパンで製造していると認めた うえで、三菱自による調査に同子会社が協力し、「GSユアサがサポー トしている」と回答した。

三菱自の中尾龍吾取締役は27日の会見で、GSユアサ側のリチウム イオン電池の「製造ラインを変更したことで異物が混入し電池内部がシ ョートした可能性」があると指摘した。三菱自広報担当者の村田裕希氏 がブルームバーグ・ニュースの取材で確認した。

GSユアサ製のバッテリーは、ボーイングの最新鋭機B787でも 不具合があった。1月に全日本空輸のB787は煙が発生、高松空港に 緊急着陸したことを受け、現在世界中で同型機は運航を停止している状 態。ボーイングと日米航空当局は現在、原因究明に取り組んでいる。

--取材協力:Chisaki Watanabe、萩原ゆき. Editors: 室谷哲毅, 沖本 健四郎

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