キプロスは預金継続強制やカード利用制限も-ユーロ圏初の統制

キプロスは過去に例のない金融の一 大実験に踏み出そうしている。単一通貨圏で資金の移転を規制しようと する試みはこれが初めてだ。

アルゼンチンやアイスランドが通貨価値の急落防止のために同じよ うな措置に踏み切った例が過去にあるが、ユーロ圏の一員であるキプロ スの場合、銀行システムから流出する資金は、価値を失うことなくキプ ロス国外に持ち出すことが可能であり、規制の実施はより大きな困難が 伴うと予想される。

キプロスのサリス財務相は26日、「わずか数週間」で規制の解除を 目指すと述べたが、この目標の達成も難しそうだ。1980年代と90年代に 資金流出を防ぐ努力を強いられた中南米とアジア諸国は、実際には6カ 月から2年の間、資本規制を続けることになった。銀行システムが肥大 化していたアイスランドは、2008年の銀行破綻から5年が経過しても規 制を解除できていない。

ブリュッセルを拠点とするシンクタンク、ブリューゲルの上級研究 員、ニコラス・ベロン氏は「政治の不手際のおかげで、ユーロ圏で初の 資本規制をわれわれは経験しようとしている。一時的とはどのくらいの 長さだろうか。アイスランドのように何年も続くこともあり得る」と指 摘する。

中銀総裁と財務相に広範な権限

キプロスでは28日に銀行が再開される予定。これに先立ち、政府が 計画する資本規制の種類を27日に発表する可能性がある。キプロス中央 銀行のデメトリアデス総裁とサリス財務相は先週、1日当たりの預金引 き出し制限や定期預金の継続強制といった広範な権限を議会から承認さ れた。

デメトリアデス総裁とサリス財務相はまた、口座の新規開設やクレ ジットカードとデビットカードの利用、同一銀行の支店間の電信送金、 非現金取引を制限することも可能になる。

JPモルガン・チェースのストラテジスト、ニコラオス・パニギル ツォグル氏は「資金流出を確実に防止するには何らかの厳しい統制が必 要になるだろう。この種のマネーが自ら進んで国内にとどまるとは考え られない」と話している。

原題:Cyprus Capital Controls First in Currency Union Could Last Years(抜粋)

--取材協力:Maria Petrakis、Marcus Bensasson、Paul Tugwell、Richard Jarvie、Omar R. Valdimarsson.

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