日本株は権利落ちこなし反発、ゴムや不動産高い-米景気堅調

東京株式相場は反発。米国景気の回 復基調を好感したほか、日本銀行の追加金融緩和策への期待でゴム製品 など輸出関連株の一角が上昇。ゴム株には、住友ゴム工業に対し一部ア ナリストが投資判断を引き上げる材料もあった。不動産や倉庫株のほ か、情報・通信株も高い。

TOPIXの終値は前日比2.05ポイント(0.2%)高の1046.47、日 経平均株価は22円17銭(0.2%)高の1万2493円79銭。この日は3月決 算企業の権利落ち日で、ブルームバーグ・データによると、日経平均ベ ースの配当権利落ち分は90円程度。これを埋めての指数上昇となった。

しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンドマ ネジャーは、「外需は米国頼みの構図で、国内はアベノミクス効果への 期待が引き続きプラスに作用している」と言う。米景気については、住 宅市場の改善が個人消費や設備投資などの回復にもつながってくるかど うか、に注目しているとした。

26日に発表された米国経済指標は、全米20都市を対象にした1月の 米S&P/ケース・シラー住宅価格指数が前年同月比で8.1%上昇とエ コノミスト予想の中央値(7.9%上昇)を上回り、2006年6月以来の高 い伸びとなった。また、2月の米製造業耐久財受注は前月比で5.7%増 と、昨年9月以来で最大の伸び。良好な内容を受け、同日の米ダウ工業 株30種平均は0.8%高の14559.65ドルと、史上最高値を更新した。

国内の政策をめぐっては、日銀がデフレ脱却へ国債買い入れを拡大 するため新たな購入目標を設ける、と27日付の日本経済新聞朝刊が報 道。資産買い入れ基金と、通常の資金供給のための国債買い入れ枠を統 合、緩和規模を分かりやすく示すという。SMBC日興証券株式調査部 の西広市部長は、米経済の回復基調に加え、「日銀の大胆な金融緩和へ の期待もあり、投資家はリスクを取りやすい」と指摘する。

相場基調強い、好配当業種は軟調

カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリストはきょうの相場 について、「配当落ち分を考慮すれば、基調はかなり強い」と見てい た。キプロス問題、中国経済の減速懸念はくすぶっているものの、「今 の日本株は以前のように、外部環境のみに振り回される状況ではなくな っている」と言う。

東証1部33業種は不動産、ゴム、鉱業、その他金融、鉄鋼、倉庫・ 運輸関連、情報・通信、電気・ガス、証券・商品先物取引、石油・石炭製 品など19業種が上昇。売買代金上位ではソフトバンク、ケネディクス、 アイフル、パナソニック、三菱地所、東京電力、マツダ、東京建物、イ オン、ブリヂストンが高い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投 資判断を「中立」から「アウトパフォーム」へ上げた住友ゴムは4%超 の上昇。イオンでは、出資先のダイエーを株式公開買い付け(TOB) を通じ、子会社化する方針を固めたことが明らかになった。

半面、空運、保険、水産・農林、卸売、その他製品、パルプ・紙、 医薬品、繊維製品、陸運など14業種は下落。期末の配当権利を得た投資 家からの売りが出た影響で、好配当利回り業種とされる医薬品、商社を 含む卸売、株主優待などもある空運、陸運は終日軟調だった。個別では ディー・エヌ・エー、NTTドコモ、三菱商事、武田薬品工業、日本航 空、全日本空輸、三井物産、JR西日本が安く、13年3月期の連結営業 損益見通しを赤字に下方修正したスクウェア・エニックス・ホールディ ングスは急落。

東証1部の売買高は概算で24億8390万株、売買代金は1兆8978億 円。騰落銘柄数は上昇842、下落776。この日東証1部に新規株式公開し た低価格帯住宅建築のタマホームは、公開価格比73%高の1700円で初値 を形成した。終値は1630円。

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