キプロス救済でクレジット市場動揺-CDSの価値に懸念

弁済順位の高い債権者に損失負担を 迫るキプロスの計画を受けてクレジット市場が動揺している。銀行の上 位債は劣後債との比較で、この約半年で最もリスクが高いと見なされて いる。

クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、欧州の25 の銀行・保険会社で構成するマークイットiTraxx金融指数の上位 債と劣後債の指数がともに過去12営業日のうち10日で上昇した。上位債 の指数の上昇ペースが速く、両指数の比率は昨年9月以来最低となっ た。

ユーロ圏がキプロス救済で初めて、弁済順位の高い銀行債権者に負 担を迫ったことから、投資家はこうした手法が今後の前例になるリスク をヘッジしようとしている。また、先月にはオランダの銀行SNSレア ールが国有化され、CDS決済に使われる可能性があった債券が接収さ れたことなどから、こうした新たなリスクを劣後債のCDSではカバー できないとの懸念も浮上している。

シティグループのクレジット戦略グローバル責任者マット・キング 氏(ロンドン在勤)は「上位債での損失の可能性が高まるだけでなく、 劣後債が株式に完全に転換されたり消滅したりするケースでは劣後債 CDSは価値のないものと化してしまう公算が大きい」と指摘した。

ブルームバーグの集計データによると、劣後債CDSの指数は上位 債CDS指数の1.6倍。前月の1.75倍や2004年以降の平均の1.7倍を下回 っている。この比率は1.5倍に低下するとキング氏は予想した。

ブルームバーグ・データによると上位債CDSの指数は26日に189 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に上昇。今月8日は139b pだった。劣後債CDSの指数は236bpから306bpに上昇した。

原題:Cyprus Bailout Signaling Devaluation of Subordinated Debt Swaps(抜粋)

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