日本取引所:15年度営業利益は今期比7割増、大証障害対応中

日本取引所グループ(JPX) は、2015年度の営業利益目標を今年度の実質的な見通しに比べ7割増の 水準に設定した。総合取引所化への取り組みや新規商品の開発などを通 じ、デリバティブ(金融派生商品)市場の拡大を図る一方、システム関 連以外でも費用削減に取り組む。

同社が26日に発表した中期経営計画(13-15年度、のれん償却費を 除く)によると、最終年度となる15年度の営業収益は905億円(12年度 予想に旧大阪証券取引所の4-9月実績を加えた今期実質見通しは820 億円)、営業利益は410億円(同240億円)、純利益は260億円(同145億 円)になるとした。

15年度の1日平均売買代金・取引高の前提は、株券(立会内外)が 1兆7000億円、日経平均先物(ラージ・ミニ合計)は21万7000単位、長 期国債先物は5万3000単位。それぞれ12年度見通しに比べ9.7% 増、42%増、33%増の水準となっている。

営業費用については、重複するシステムの統合などで15年度にはシ ステム関連費用を70億円削減するほか、業務効率化や拠点見直しなど で15億円以上のコスト削減を目指す。これらの合計85億円の削減は費用 全体の15%に相当するという。

日本取引所の斉藤惇グループ最高経営責任者(CEO)はこの日行 われた定例会見で、中期計画について「アジア市場でのプレゼンスを高 めていこうというもの。デリバティブでアジアトップクラスのマーケッ トに育てていきたい」と述べた。さらに、コスト削減目標の15%という 水準は「海外取引所が統合時に発表した計画の平均は11%程度。15%は 国際的にみても遜色ない」との認識を示した。

大証システム障害への対応

一方、斉藤氏は今月4日に発生した大阪証券取引所のデリバティブ 売買システム障害について、迷惑をかけ申し訳ないと会見で陳謝。障害 の原因は、取引システムサーバー通信時のプログラム不具合にあったと し、足元では通信機械の入れ替えを行っているほか、4月までに抜本的 なプログラム変更を行う方針であることを明らかにした。

また、再発防止策は現在取りまとめ作業中であるとも同氏は述べ、 「十分かどうか金融庁と相談しているが、最終的には結論に至っていな いない」という。障害による役員処分の範囲については、大証での問題 発生であっても、「最終的にはJPXは責任ある」とした。

この日の日本取引所株は、午前に前日比6.5%高の8680円まで買わ れ、今年初の東証1部上場後の高値を3営業日ぶりに更新した。終値 は3.9%高の8470円。

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