新興市場株のリスクは報われず-08年以来で最悪のスタート

株式のリスクとリターンの関係が崩 れつつある。新興市場株式は1-3月期としては2008年以来で最も大き な下落率を記録し、先進国株式との格差は15年ぶりの大きさに広がっ た。

MSCI新興市場指数は年初来3.8%下落し、11年10月の安値から の上昇率が22%に縮小した。MSCI世界指数の11年10月以降の値上が り率は33%。世界的な株価上昇の中で、新興市場株のパフォーマンスが 世界全体を下回ったのは1998年以来で初めてだ。ブルームバーグのデー タによれば、株価変動分を調整すると、新興市場株のリターンは先進国 株式を37%下回る。

新興市場株のボラティリティ(変動率)の高さは、過去6回の強気 相場における新興市場株の大幅上昇の一因となったが、今回は状況が異 なる。中国の石油会社ペトロチャイナ(中国石油)やブラジルの電力会 社ライトは政府の介入で利益が抑制され、韓国やポーランドの成長は鈍 化している。

強気派は、記録的な低金利で投資資金がよりリスクの高い証券に向 かい、世界的な株高の次の局面では新興市場がけん引役になると予想。 これに対して弱気派は、投資家がより透明性の高い市場を好むことで現 在の傾向が続くとみている。

レッグ・メイソンで運用に携わるウェイン・リン氏は電話取材で、 「古い経験則は問い直す必要があるだろう」と指摘。「新興市場が今回 の相場上昇に加わっていないのは、多くの投資家にとって驚きだ」と述 べた。

原題:Risk Unrewarded as Emerging Stocks Lose in Worst Start Since ’08(抜粋)

--取材協力:Sangwoo Kim.

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