ユーロ上昇、キプロス支援合意でデフォルト懸念後退

東京外国為替市場ではユーロが上 昇。キプロスが国際支援条件の大枠で合意したことを受け、同国が無秩 序なデフォルト(債務不履行)やユーロ圏離脱に追い込まれるとの懸念 が和らいだ。

ユーロは対ドルで一時、1ユーロ=1.3048ドルと15日以来の高値ま で上昇。早朝の取引では1.2943ドルまでユーロ売りが先行する場面が見 られていた。午後3時35分現在は1.3034ドル前後で取引されている。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、ショーン・キャ ロー氏(シドニー在勤)は、「全て承認されたと仮定すれば、市場は詳 細について大騒ぎはしないだろう」と指摘。「ユーロは反騰し、1.31ド ルまで上昇するはずだ」と話した。

ユーロ・円相場は、早朝に一時1ユーロ=122円12銭までユーロ売 り・円買いが進んだが、その後は123円85銭までユーロが値を戻した。 また、ドル・円相場は1ドル=94円半ばから一時94円96銭まで円安に振 れた。

キプロス支援で合意

キプロスは25日、欧州中央銀行(ECB)、欧州連合(EU)の欧 州委員会、国際通貨基金(IMF)のトロイカと同国支援の条件の大枠 で合意に達し、その合意内容がユーロ圏財務相会合で承認された。これ により、キプロスへの100億ユーロの救済融資の道が開かれた。

債務危機再燃や市場の混乱を回避するための徹夜交渉の末、キプロ スのアナスタシアディス大統領はドイツが率いる債権団の圧力を受け て、国内2位の銀行キプロス・ポピュラー銀行の整理に同意した。

当局者によると、キプロス議会は既に銀行再編に関する法案を可決 しているため、あらためて採決する必要はない。債権者側はドイツとフ ィンランド、オランダの3カ国で、ユーロ圏の恒久的な救済基金である 欧州安定化メカニズム(ESM)からのキプロス向け融資に議会承認が 必要になるもよう。

JPモルガン・チェース銀行債券為替調査部の棚瀬順哉チーフFX ストラテジストは、「一応支援を受けられる方向という受け取り方でい いのだろう」と指摘。ただ、ユーロに関しては、イタリアの政治問題も ある上に、マクロ経済指標自体も弱くなっているとし、「キプロスの話 がいったん落ち着いたとしても、それでユーロがどんどん上がる展開に なるかは慎重にみた方がいい」と話した。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴマーカンタイ ル取引所(CME)国際通貨市場(IMM)ではユーロ・ドル先物取引 非商業部門のユーロの売り越しが19日時点で4万4884枚と前週の2 万4787枚から大幅増加し、昨年11月以来の高水準となった。一方、円の 売り越しは7万9993枚と3カ月ぶりの高水準となった前週(9万3763 枚)から縮小した。

--取材協力:Kristine Aquino. Editors: 青木 勝, 崎浜秀磨

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