日本株反発、キプロス合意でリスク選好-金融、不動産に買い

東京株式相場は反発。キプロスと国 際通貨基金(IMF)などが支援パッケージで原則合意し、同国救済問 題に対する警戒感が後退した。金融や不動産、小売株が買われ、機械な ど輸出関連株も堅調。リスクマネーが商品市況に流れるとの見方から、 石油や商社など資源関連株も高い。

TOPIXの終値は前週末比8.72ポイント(0.8%)高の1047.29、 日経平均株価は207円93銭(1.7%)高の1万2546円46銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの上野賢司シニア・イ ンベストメントマネジャーは、「キプロスの救済問題が解決に向かい始 めたことを受け、再び国内の政策期待で日本株を買い戻す流れに入っ た」と言う。日本銀行が来月3-4日に開く金融政策決定会合で打ち出 す見通しの追加緩和策に対する根強い期待から、「不動産株など金融緩 和の恩恵を受けやすい業種の上げが大きくなった」と見ていた。

キプロス議会は22日夜、欧州連合(EU)の支援を確保し、財政破 綻を回避するために資本規制や銀行整理など9つの法案を可決した。一 方、キプロスと欧州中央銀行(ECB)、EUの欧州委員会、IMFの 3者、いわゆるトロイカは25日、支援パッケージで原則的に合意し、合 意内容がブリュッセルのユーロ圏財務相会合で承認された。これによ り、キプロスのデフォルト(債務不履行)とユーロ圏離脱は回避され た。

東洋証券の土田祐也ストラテジストは、キプロス支援交渉は期限ぎ りぎりの欧州時間今晩までもつれるとの見方もあったが、「前倒しで支 援合意がなされ、キプロス懸念を背景に先週末に流出した短期マネーが 戻ってきている」と指摘。キプロスへの金融支援に向けた協議がまとま らなければ、「欧州金融システムの混乱につながりかねなかった」だけ に、ひとまず買い安心感を誘ったと話していた。

円安、米国株堅調

投資家のリスク回避姿勢が後退したことを受け、きょうの東京外国 為替市場ではユーロが買われ、円は対ユーロで一時123円85銭、対ドル でも94円96銭と、前週末の東京株式市場終了時の122円付近、94円60銭 付近から円安方向に振れた。ニューヨーク原油先物相場もアジア時間25 日の時間外取引で上昇。キプロス救済期待などからバレル当たり1.4% 高の93.71ドルと反発した前週末の流れを受け継いだ。

また、米国株の堅調な値動きも日本株のプラス要因。前週末22日の 米ダウ工業株30種平均は企業の好決算を評価し上昇、週明けの動きを占 うシカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の米S&P500種先 物も基準値比プラスで推移した。

米国では22日、高級宝飾品小売りのティファニーの2012年11月-13 年1月の1株利益がアナリスト予想を上回り、スポーツ用品のナイキ、 半導体メモリー最大手のマイクロン・テクノロジーの決算も好内容だっ た。損保ジャパン興亜の上野氏は、「米経済は個人消費を中心に回復度 合いを増している印象。財政問題をこなし、設備投資の増加につながる かどうかに注目している」とした。

東証1部33業種はその他金融、不動産、小売、石油・石炭製品、食 料品、サービス、卸売、建設、証券・商品先物取引、保険、機械、銀行 など30業種が上昇。売買代金上位ではソニー、アイフル、ソフトバン ク、三菱UFJフィナンシャル・グループ、オリエントコーポレーショ ン、ディー・エヌ・エー、ファーストリテイリング、ケネディクス、コマ ツ、三菱地所などが買われた。来期からの3年で1兆円強投資、資源開 発に重点的に振り向けると25日付の日本経済新聞朝刊で報じられたJX ホールディングスも高い。

半面、海運、空運、非鉄金属の3業種は下落。個別では商船三井、 日本郵船、川崎汽船の大手海運株が下げ、NTTドコモ、前週末に新規 上場したブロードリーフは売られた。東証1部の売買高は概算で26 億9676万株、売買代金は1兆9915億円。騰落銘柄数は上昇927、下 落642。

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