米国債(22日):週間で2週連続高、キプロス懸念で逃避需要

米国債相場は週間ベースで2週連続 高となった。キプロスの財政混乱で欧州のソブリン債危機が悪化すると の懸念から逃避需要が強まった。

この日はキプロスが欧州連合(EU)主導の救済で合意に近づいて いるとの見方から国債相場は下げた。キプロス当局者が数時間以内に合 意に達する可能性があると発言したものの、10年債利回りは6日連続で 2%を下回る水準で推移した。キプロス議会は資本統制に関する法案を 可決した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの米金利戦略責任 者、プリヤ・ミスラ氏は「キプロスが全てだ。上昇を支援するような経 済指標は発表されていない。かろうじてだが、経済データは強い。これ は市場が欧州のリスクプレミアムをほんのわずかしか織り込んでいなか ったことを意味している」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.93%。週間では6bp低下 した。10年債(表面利率2%、2023年2月償還)価格はこの日、1/8下 落の100 21/32。

30年債利回りは今週、6bp低下の3.15%。この日は2bp上昇し たが、一時は2bp低下する場面もあった。

「買いが入りやすい」

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレクタ ー、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「市場はニュース 主導で動いており、現在は風がどちらに吹くかを見極めようとしてい る。キプロスで間もなく何かが起こるとの期待はあるものの、地政学リ スクを予想するのは困難だ。そのため、米国債市場では買いが入りやす い状態が続くだろう」と述べた。

10年債利回りは5日連続で50日移動平均を下回った。移動平均はモ メンタム(勢い)を示し、方向転換を示唆するとの見方もある。同利回 りは終値ベースで1日に1.84%、11日に2.06%を付け、今月のレンジ は22bp内にとどまっている。

10年債利回りは年初からなお17bp上昇しており、このままいけば 2年ぶりに2四半期連続の上昇となる。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファ ンドなど大口投機筋が保有するシカゴ商品取引所(CBOT)での10年 債先物の売越幅は19日終了週に3295枚に減少した。買い越しから売り越 しに転じた12日終了週は5万4051枚の売り越しだった。

キプロス

欧州とキプロスの当局者は同国の財政破たん回避に向け協議してい る。

キプロス議会は58億ユーロ(約7120億円)を調達する計画の銀行預 金課税の法案を否決。預金課税は100億ユーロ規模の支援の条件だっ た。欧州中央銀行(ECB)はキプロスが25日までに救済策で国際債権 団と合意できなければ、銀行への緊急流動性支援を同日で打ち切ると通 告している。

キプロス議会はこの日、資本統制と連帯基金に関する法案を可決し た。これはユーロ圏と国際通貨基金(IMF)からの支援確保に向けた 取り組みの一環。議会は銀行再編を含む他の7本の法案についても審議 している。

原題:Treasuries Rise Second Week as Cyprus Crisis Fuels Haven Demand(抜粋)

--取材協力:Susanne Walker.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE