キプロス:ロシアは支援拒否、議会は法案審議へ-期限迫る

キプロス議会は救済融資の確保に必 要な法案審議を22日から開始する。欧州中央銀行(ECB)はキプロス の銀行への緊急流動性の供与を25日までで打ち切ると警告し、金融シス テム崩壊阻止に不可欠の合意の期限は迫っている。

ユーロ圏財務相は21日夜の電話会議後の声明で、支援実行の条件で ある58億ユーロ(約7100億円)の調達計画をキプロス政府が「可能な限 り迅速に」示すよう期待すると表明した。モスクワを訪れていたキプロ スのサリス財務相が22日、ロシアからの支援が得られなかったと明らか にしたことを受けてユーロは下落している。

ユーロ圏諸国と国際通貨基金(IMF)は100億ユーロの支援の条 件として銀行預金への課税で58億ユーロを徴収するようキプロスに求め ていたが、同国議会は19日に預金課税の法案を否決。妥協案の取りまと めに向けた駆け引きが行われている。

キプロス国内では21日、議会の建物の外でデモ隊と警察官がもみ合 いとなった。抗議する市民の中には同国2位の銀行、キプロス・ポピュ ラー銀行の従業員の姿もあった。

アナスタシアディス大統領率いる政府は資金調達の方策を国内で模 索するとともにロシアに働き掛けていたが、ロシアが追加融資の要請を 拒否した後、キプロス中央銀行は銀行システム改革法を提案した。同案 はポピュラー銀の「壊滅的な」破綻を回避させ、預金保険対象の10万ユ ーロまでの預金を保護する内容。

サリス財務相は20日、ロシアのシュワロフ第1副首相、シルアノフ 財務相と会談。キプロスがロシアから2011年に受けた25億ユーロの融資 の期限延長などを求めていた。サリス財務相は22日、既存融資について 「期限が延長され、条件が調整されると思う」としながらも、その他の 金融支援は得られなかったと明らかにした。前日には、ロシアは新規融 資はできないがキプロスのエネルギー業界への投資を検討すると語って いた。

ユーロは東京時間22日午後3時6分現在、0.1%安の1ユーロ =1.2891ドル。

キプロス側が新たな案を示し、欧州連合(EU)欧州委員会と ECB、IMFの通称トロイカが草案を査定した後に、ユーロ圏財務相 らは「先に定義された範ちゅうの中で調整プログラムについての交渉を 継続する用意がある」とユーログループ声明はしていた。

キプロス政府は「連帯投資基金」を創設する法案も提出した。国営 放送CYBCが報じた。救済融資を受け取るのに必要な58億ユーロを調 達するのが目的。ロシアは基金をめぐり同国が役割を果たす可能性につ いて協議しているとロシア通信(RIA)が報じている。

原題: Cyprus Lawmakers to Debate Bailout Bill as Deadline Looms (1)(抜粋)

--取材協力:Olga Tanas、Henry Meyer、Stepan Kravchenko、 Scott Rose、Paul Abelsky、Maria Petrakis、Natalie Weeks、 Paul Tugwell、Marcus Bensasson、Jana Randow、Stefan Riecher、Mark Deen、James G. Neuger、Rebecca Christie、 Georgios Georgiou.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE