米公的債務は経済成長を阻害せず-エコノミストが定説に異議

ライアン米下院予算委員長は今月、 米国の国家債務が「今の経済に打撃を与えている」と指摘した。大多数 の共和党員ばかりか一部の民主党員もこの見解に賛同している。

しかし雇用や住宅、投資といった経済指標はその主張を裏付けてい ない。公的債務の国内総生産(GDP)比率が90%を超えれば経済成長 が鈍化するとした米ハーバード大学のカーメン・ラインハート、ケネ ス・ロゴフ両教授の有名な理論に対し、右派から左派までさまざまなエ コノミストが異議を唱える。

3年前に政府がリセッション(景気後退)対応で支出を急増させた 影響で債務比率は90%を超過。現在の公的債務は16兆7000億ドルと、 GDP(15兆8000億ドル)の106%に達しているが、主要経済指標はむ しろ成長が勢いを増している様子を示している。企業支出は2009年末以 降で27%伸びた。年間の新規住宅建設は約60%増加し、約600万の雇用 が創出された。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチーフ 債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「重い債務負担が経済成長を 鈍化させるという主張には説得力がない」と指摘。「因果関係に混乱が ある。景気悪化が起これば通常は超過支出が促される。これが米国の債 務増加の構造であって逆ではない」と説明した。

原題:Economists See No Crisis With U.S. Debt as Economy Gains Speed(抜粋)

--取材協力:Cordell Eddings.

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