ロシアの産婦人科医が億万長者に-キプロス危機の影響受けず

ロシア人の産婦人科医、マルク・ク ルツェル氏(59)が億万長者の仲間入りを果たした。同氏が設立したロ シア最大の産婦人科・小児科の民間医療機関、MDメディカル・グルー プ・インベストメンツ(登録地:キプロス)の株価が5カ月間で42%上 昇したためだ。

MDメディカル・グループの会長を務めるクルツェル氏は、キプロ スを本拠とする投資事業体MDメディカル・ホールディングを通じて事 業の68%を握っている。MDメディカル・グループは昨年10月にロンド ンで新規株式公開(IPO)を実施。事業拡張のため1億5400万ドル (約146億円)を調達した。同氏はIPOで売出しを通じ別に1億3500 万ドルを得ている。

ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、クルツェル氏の資産評 価額は10億ドル。電話インタビューで「この事業を始めた時には想像も していなかった。私はそもそも医師だ」と語った。

クルツェル氏は2006年、モスクワでMDメディカル・グループを私 立病院として開業。現在ではロシアとウクライナで計13カ所の医療セン ターを運営し、産婦人科と体外受精の医療サービスを提供している。同 社の12年6月末までの通期売上高は35億ルーブル(約107億円)で、1 年間で48.6%増加した。純利益は3年間で倍増し12億ルーブル。

一方、キプロスではユーロ圏各国の財務相らが救済の条件として設 定した58億ユーロ(約7100億円)を集める銀行預金課税法案を同国議会 が否決。キプロスのサリス財務相は今週、同国への最大の投資国である ロシアと救済策について協議するためモスクワを訪問している。

モスクワ在勤の広報担当者アンナ・ヤルマルコワ氏によると、MD メディカルはキプロス危機による影響を受けていない。キプロス内の銀 行口座には約3万ドルを保有しているという。ロシアとキプロスの租税 協定の下で、ロシア企業は税率の低いキプロスを拠点とするケースが多 い。

原題:Russian Gynecologist Becomes Billionaire With Cyprus-Held Entity(抜粋)

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