NY外為:ユーロ4カ月ぶり安値付近、キプロス不安-円は上昇

ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロがドルに対し4カ月ぶり安値付近で推移。キプロスでは金融支援を 確保し、銀行システムの崩壊を防ぐための計画策定に向けた動きが出て いる。

ユーロは主要16通貨の大半に対して値下がり。欧州中央銀行 (ECB)はキプロスが25日までに救済策で国際債権団と合意できなけ れば、銀行への緊急流動性支援は同日までで打ち切ると表明した。米格 付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、キプロスの長 期ソブリン信用格付けを1段階引き下げた。この日は3月のユーロ圏総 合景気指数、およびドイツの製造業景気指数で活動の縮小が示された。 これも手掛かりにユーロは軟調な展開が続いていた。円は上昇。日本銀 行の黒田東彦新総裁が大胆な金融緩和を追求する方針を示したものの、 円は買い進まれた。

シティグループのG10通貨戦略担当責任者、グレッグ・アンダーソ ン氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し「キプロスは代替案策定に 取り組んでいるが、順調に進んでいない」と指摘。「今週ECBは流動 性を供給すると協力的な姿勢を示したが、今ではその流動性支援を25日 までで打ち切る可能性も明らかにしている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.3%安 の1ユーロ=1.2899ドル。19日には1.2844ドルと、昨年11月22日以来の 安値に下げた。対円ではこの日1.4%下げて122円42銭。円は対ドル で1.2%値上がりし1ドル=94円90銭。

経済指標

英マークイット・エコノミクスが21日発表した3月のユーロ圏総合 景気指数(速報値)は46.5と、前月の47.9から低下した。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は48.2だった。同指 数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。

同指標の発表後、JPモルガン・チェースのエコノミスト、グレッ グ・ファゼシ氏は2013年のユーロ圏の経済成長率見通しをマイナ ス0.6%と、従来のマイナス0.2%から同社が下方修正したと説明。また ECBが6月に利下げするとの予想を示した。

3月のドイツ製造業景気指数は48.9(前月50.3)と、事前予想に反 して低下。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の中 央値では50.5が見込まれていた。

ウエストパック銀行のチーフ為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は電話取材で「景気指数の低下、 特にドイツの指数低下でECBの緩和の可能性は高まる」とし、「ユー ロには非常に大きなマイナス材料だ」と続けた。

S&Pはキプロスの長期ソブリン債信用格付けを「CCC」とし、 従来の「CCC+」から引き下げた。また見通しは「ネガティブ」とし た。

円相場

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は年初来で6.7%下落。日銀が新総裁の下で金融緩和を推進 するとの観測が背景にある。黒田総裁はこの日、「量的ならびに質的な 緩和を進める」との方針を示した。

クレディ・スイスによれば、円が対ドルで鍵となる下値支持線を割 り込んだ場合、4-6月(第2四半期)にほぼ4年ぶり安値に下げる可 能性がある。同社のテクニカル・アナリスト、デービッド・スネドン氏 は96円71銭を下げ試す形となり、この水準を割り込んだ場合、09年4月 以来の安値である100円まで下げる可能性があると予想している。

原題:Euro at Almost Lowest in Four Months as Cyprus Seeks Rescue Plan(抜粋)

--取材協力:Joseph Ciolli、Candice Zachariahs、Jeevan Jyothyprakash.

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