貿易収支は8カ月連続赤字、額は予想下回る-円安で輸入増続く

2月の日本の貿易収支は8カ月連続 の赤字となった。赤字額は事前予想を下回ったが、同月としては過去最 大。中国の春節休暇が同月中旬にずれ込んだ影響で、輸出額が2カ月ぶ りにマイナスに転じた。一方、輸入額は円安の影響で伸び率が2桁増と なった。

財務省が21日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出 額は前年同月比2.9%減の5兆2841億円。輸入額は同11.9%増の6兆615 億円で、4カ月連続の増加。これによって貿易収支(原数値)は7775億 円の赤字となった。前月は1兆6309億円の赤字(確報)となり、過去最 大を記録した。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予想中央値 は、輸出額が前年同月比1.7%減、輸入額は同15%増。貿易収支は8559 億円の赤字だった。

輸出は有機化合物(前年同月比32%増)がプラスとなった一方で、 自動車(同5.3%減)が2カ月ぶりに前年割れしたほか、金属加工機械 や半導体などの電子部品も減少要因となった。

地域別では、アジア向けが前年同月比5.2%減と2カ月ぶりに減少 し、うち中国向けは16%減と大幅に落ち込んだ。欧州連合(EU)向け は9.6%減と17カ月連続のマイナス。一方で、米国向けは5.7%増と2カ 月連続で増加した。

赤字幅は徐々に縮小へ

主力の自動車は米国向けが前年同月比3.4%減と2カ月ぶりのマイ ナス。中国向けは日本との領土問題を背景に54%の大幅減。ロシアや中 東向けはそれぞれ0.9%、5.9%といずれも増加したが、2桁台の伸びを 示した前月に比べて縮小した。

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは発表後のリポートで、円 安によって輸入価格が大幅に上昇するなかで、「液化天然ガスなどエネ ルギーの輸入数量の高止まりから、貿易収支の黒字化は当面見込めな い」と指摘。一方で、輸出数量が増加に向かうのに伴い、赤字幅は徐々 に縮小すると見ている。

輸入は原粗油が前年同月比12%増、液化天然ガスが19%増と価格ベ ースでの伸びが続いている。数量ベースでは2.7%減、1.9%減といずれ も減少した。2月の為替レート平均値は1ドル=91.45円と同19%の円 安だった。

季節調整済みの前月比では、2月の輸出額は1.3%増と3カ月連続 で増加した。輸入額も同6.8%増と4カ月連続で増え、貿易収支は1 兆0865億円の赤字だった。

みずほ総合研究所の徳田秀信エコノミストは発表前のリポートで、 「2月の輸入金額は円安による輸入価格上昇と燃料輸入の増加を受けて 前年比2桁増が見込まれる」とした上で、先行きも輸入額が輸出額を上 回り、貿易収支は大幅な赤字が続くとみている。

--取材協力:Keiko Ujikane. Editors: 小坂紀彦, 駅義則

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