3月20日の米国マーケットサマリー:株は上昇、FOMCは現状維持

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2935   1.2882
ドル/円             96.04    95.16
ユーロ/円          124.23   122.59


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       14,511.73     +55.91     +.4%
S&P500種           1,558.71     +10.37     +.7%
ナスダック総合指数    3,254.19     +25.09     +.8%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .25%        +.01
米国債10年物     1.95%       +.05
米国債30年物     3.19%       +.06


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,607.50    -3.80     -.24%
原油先物         (ドル/バレル)   92.96      +.80     +.87%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し4カ月ぶり安 値から上昇。キプロスは銀行セクターの崩壊を回避するため預金課税に 代わる案の模索を始めた。また米連邦公開市場委員会(FOMC)は刺 激策の維持を決定した。

ドルはユーロに対して軟調な展開が続いた。FOMCはこの日発表 した声明で、景気浮揚に向け毎月850億ドルの債券購入を継続する方針 を示した。欧州では、欧州中央銀行(ECB)がキプロスに流動性を供 給する方針を表明したことで同国は救済をめぐる交渉の時間を確保。ま たロシアが支援を提供する可能性も出ている。こうした中でユーロは買 い進まれた。円は主要16通貨の過半数に対して下落。日本経済新聞が情 報源を明示せずに、日本銀行の黒田東彦新総裁が「大胆」な金融緩和策 を進める姿勢を示す方針だと伝えたことに反応した。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は電話取材で、「キプロス問題の悪影響は金融市 場にはそれほど大きく広がっていない」とし、「市場は依然、解決策が 見つかると考えており、そうした見方がユーロを支えている」と述べ た。

ニューヨーク時間午後2時43分現在、ユーロは対ドルで前日 比0.6%高の1ユーロ=1.2954ドル。前日は1.2844ドルと、昨年11月22 日以来の安値に下落した。対円ではこの日1.4%上昇し124円23銭。円は 対ドルで0.8%下げて1ドル=95円93銭。

◎米国株式市場

20日の米国株は上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)が声明で 債券購入を継続していく方針をあらためて示したほか、欧州当局者がキ プロス救済の新たな選択肢を模索していることが材料となった。

ニューヨーク時間午後4時すぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は0.7%高の1558.71。2007年の最高値に7ポイント以内となった。ダ ウ工業株30種平均は0.4%上昇して14511.73ドル。

ワッデル・アンド・リード・インベストメント・マネジメントのハ ンク・ハーマン最高経営責任者(CEO)は「基本的に米金融当局は予 想通りの決断だった」と述べ、「キプロスは欧州の経済環境のもろさを あらためて示した。経済統計を見ると米国以外ほぼ全ての国は拡大とい う点では頼りない」と続けた。

景気が拡大期に入って3年9カ月経つが、バーナンキ議長率いる FOMCは経済成長の加速と労働市場の改善に向け、米国債と住宅ロー ン担保証券(MBS)を特に期限を設けずに購入していく方針を推進し ている。

◎米国債市場

米国債相場は4営業日ぶりに下落した。連邦公開市場委員会 (FOMC)は景気てこ入れを目的とした債券購入の方針をあらためて 表明。高利回り資産の需要が支えられた。

10年物TIPS(インフレ連動債)と通常10年債の利回り差は2.55 ポイントに拡大した。FOMCは声明で、失業率は依然として「高い」 と表現し、現状の資産購入ペースを維持すると明らかにした。キプロス が救済融資を確保する新たな方策を検討していることを背景に、米国債 へ逃避する動きが後退し、国債利回りはFOMCの結果発表前から上昇 していた。

パイオニア・インベストメンツ(ボストン)のバイスプレジデン ト、リチャード・シュランガー氏は「進路に変更はない」と指摘。「根 強い構造的な問題があるとFOMCは懸念しており、だから現在の緩和 措置を当面継続するつもりなのだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時17分現在、10年債利回りは前日比3ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.94%。前日は3月5日 以来の低水準となる1.89%を付けた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。米連邦公開市場委員会 (FOMC)の声明発表を控え、様子見姿勢が強まった。

米景気回復の進行で緩和措置の必要性が薄れるとの観測を背景に、 金は今年に入って4.1%下落している。キプロス議会が銀行預金への課 税法案を否決したことを受け、欧州中央銀欧(ECB)は同国に流動性 を供給する方針を明らかにした。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで「FOMC の声明を控え、市場は様子見モードだ」と指摘。「欧州をめぐる懸念が 一定の支えにはなっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.2%安の1オンス=1607.50ドルで終了。前日は一時1615 ドルと、中心限月としては先月26日以来の高値をつけていた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。ほぼ2週間ぶりの大幅高となっ た。米連邦公開市場委員会(FOMC)が債券購入を継続すると表明し たことが背景。米国の在庫が予想外に減少したことも手掛かり。

FOMCは会合後の声明で「労働市場の見通しが大幅に改善するま で」月額850億ドルの債券購入を続ける方針を示した。ブルームバーグ が今回の会合前に実施したエコノミスト調査によると、2014年の上期に 刺激措置が停止されるとの見方が大半を占めた。米国の原油在庫が減少 したのは1月以来で初めて。

エネルギーヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨー ク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話インタビューで、「緩和 策が近い将来に終了することはない」と指摘。「大量の資金が金融シス テムに供給され、それが一段の原油上昇につながるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比80セント(0.87%)高の1バレル=92.96ドルで終了。7日以来の大 幅上昇となった。4月限はこの日が最終取引日。5月限は98セント高 の93.50ドル。

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