米国債:4日ぶりに下落、FOMCが資産購入継続を表明

米国債相場は4営業日ぶりに下落し た。連邦公開市場委員会(FOMC)は景気てこ入れを目的とした債券 購入の方針をあらためて表明。高利回り資産の需要が支えられた。

10年物TIPS(インフレ連動債)と通常10年債の利回り差は2.55 ポイントに拡大した。FOMCは声明で、失業率はなおも「高い水準に ある」と表現し、月間850億ドルの資産購入ペースを維持すると明らか にした。キプロスが救済融資を確保する新たな方策を検討していること を背景に、米国債へ逃避する動きが後退し、国債利回りはFOMCの結 果発表前から上昇していた。

パイオニア・インベストメンツ(ボストン)のバイスプレジデン ト、リチャード・シュランガー氏は「進路に変更はない」と指摘。「根 強い構造的な問題があるとFOMCは懸念しており、だから現在の緩和 措置を当面継続するつもりなのだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.96%。前日は3月5日以来の低 水準となる1.89%を付けた。10年債(表面利率2%、2023年2月償還) 価格は 1/2 下げて100 3/8。

30年債利回りは7bp上昇して3.20%。前日は3.11%に下げてい た。

「緩やかな成長に復帰」

2日間の協議を終えたFOMCは「雇用市場の状況はここ数カ月に 改善の兆しが見られたが、失業率はなお高い水準にある」との声明を発 表。「1月の前回会合以降に入手した情報から、経済は昨年遅くに停滞 した後、緩やかな成長に復帰したことが示唆された」との景気判断を示 した。

株式相場は上昇。S&P500種株価指数は過去最高値に接近した。

USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)で債券リサ ーチの責任者を務めるジェニファー・ヴェイル氏は「声明には経済統計 の改善が反映されているが、まだ目標に届いていないこと、今後も強い 緩和姿勢を維持することをFOMCは非常に明確にしている」と解説し た。

FOMCは同日発表した経済予測で、政策金利引き上げの基準とし ている6.5%への失業率低下は2015年に実現するとの見方を示した。今 年の労働市場については改善ペースが加速するとみている。

FOMC予測の中央値によると、14年第4四半期(10-12月期)の 失業率は平均6.7-7%、15年は6-6.5%となっている。今年の実質国 内総生産(GDP)は2.3-2.8%増。従来予測は2.3-3%の増加だっ た。

雇用次第

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のビル・グロース氏は「FRBによる購入縮小は年末より早い時期にな るようだが、雇用市場の統計の持続的な強さ次第だ」とのコメントをツ イッターに投稿した。

FOMCは失業率が6.5%を上回り、インフレ率が2.5%以下にとど まると予想される限り、政策金利をゼロ近辺にとどめる方針も維持し た。

ブラウン・アドバイザリー(ボルティモア)で36億ドル相当の債券 資産を運用するトム・グラフ氏は「利上げに踏み切るまでの期間は思っ ていたよりも長くなりそうだ」と指摘。「年限5年から7年の国債利回 りは2年債に比べて下げると思われる」と続けた。

2年債と7年債の利回り差はこの日1.07ポイント。11日には1.17ポ イントだった。グラフ氏は事実上のゼロ金利政策が長期化するとの見方 が高まれば、この利回り差が縮小に向かうと説明した。

原題:Treasuries Fall First Time in Four Days as Fed to Keep Buying(抜粋)

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