米国株:下落、キプロスの預金課税法案否決で欧州懸念強まる

19日の米国株は下落。キプロス議会 は銀行預金課税を実施する法案を否決した。

鉄鉱石生産会社クリフス・ナチュラル・リソーシズは6.6%下落。 ゴールドマン・サックス・グループが鉄鉱石価格の見通しを引き下げた ことが嫌気された。医薬品販売2位のカーディナル・ヘルスも安い。ド ラッグストアチェーン大手ウォルグリーンとの契約は更新されないこと が明らかになった。ウォルグリーンは5.4%上昇した。

S&P500種株価指数は0.2%安の1548.34。ダウ工業株30種平均 は3.76ドル上昇して14455.82ドル。

ウェルズ・ファーゴ・アドバンテージ・ファンズのチーフ株式スト ラテジスト、ジョン・マンリー氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対 し、「欧州が望ましくない状況にあるのは明らかだ」と述べ、「今後数 週間は変動が大きいだろう」と述べ、「住宅市場に底堅さが見受けられ る。それが米国の個人消費に寄与している」と続けた。

キプロス議会が銀行預金課税法案を否決したことによって、欧州が 提示した救済案は宙に浮き、ユーロ圏が再び混迷を深めるリスクが高ま った。欧州当局者らは先週、キプロスに対する100億ユーロの救済融資 の条件として、異例の銀行預金課税を通じた58億ユーロの捻出を求め た。

キプロス議会の採決結果を受け、欧州中央銀行(ECB)が「必要 に応じて既存のルールの範囲内で」キプロスに流動性を提供する意思を あらためて表明すると、取引終盤に株価は下げ幅を縮小した。

住宅着工

朝方発表された2月の米住宅着工は前月比で増加。これを手掛かり にS&P500種は買いが先行していた。米商務省の発表によると、住宅 着工件数(季節調整済み、年率換算、以下同じ)は91万7000戸と、前月 から0.8%増加した。前月は91万戸と、速報値の89万戸から上方修正さ れた。先行指標となる住宅着工許可件数は4.6%増の年率94万6000戸。 市場予想の中央値は92万5000戸だった。

S&P500種は2009年の底値の2倍を上回り、米株式の強気相場は 今月、5年目に突入した。予想を上回る企業決算や量的緩和策を背景に 株価が上昇し、S&P500種は先週、2007年の最高値に2ポイント未満 に迫った。ダウ平均は先週、最高値を更新した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は2日間にわたる政策決定会合 をこの日開始した。

VIXが上昇

米国株オプションの指標であるシカゴ・オプション取引所 (CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は7.7%上昇して14.39。 前日は18%上昇した。

S&P500種産業別10指数は6指数が下落。エネルギー株や消費者 サービス株、金融株が特に下げた。

ネットワーク機器のジュニパー・ネットワークスは5.3%安。ゴー ルドマン・サックスは同社の株式投資判断を「中立」から「売り」に引 き下げた。米シスコシステムズや仏通信機器メーカー、アルカテル・ル ーセントとの競争が理由。

カーディナルは8.2%安。同社はウォルグリーンと締結していた医 薬品流通契約について、8月の契約期限後に更新されないと述べた。カ ーディナルの昨年の売上高のうち、ウォルグリーンとの取引が約21%を 占める。

原題:U.S. Stocks Fall Amid Europe Concern as Cyprus Rejects Bank Levy(抜粋)

--取材協力:Adria Cimino.

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