3月19日の米国マーケットサマリー:株・ユーロ下落、キプロス混迷

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2892   1.2957
ドル/円             95.08    95.21
ユーロ/円          122.57   123.36


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       14,455.82      +3.76     +.0%
S&P500種           1,548.34      -3.76     -.2%
ナスダック総合指数    3,229.10      -8.49     -.3%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .24%        .00
米国債10年物     1.91%       -.05
米国債30年物     3.13%       -.05


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,611.30    +6.70     +.42%
原油先物         (ドル/バレル)   92.16     -1.58    -1.69%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し3カ月ぶり安 値に下落。キプロスで銀行預金課税法案が否決され、救済が順調に進ま なくなるとの懸念が高まった。

ドルは主要16通貨の大半に対して上昇。米連邦準備制度理事会 (FRB)が19日から2日間の予定で開催している連邦公開市場委員会 (FOMC)では、政策の現状維持が見込まれている。円は逃避需要か ら下げを埋め、主要16通貨全てに対して値上がりした。ユーロはスイ ス・フランに対しては、このままいけばここ2年余りで最長の連続下落 となる。

シティグループのG10通貨戦略担当責任者、グレッグ・アンダーソ ン氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「キプロスでの法案は否 決されるとおおかた見込まれていたことから、ユーロはそれほど大きく 動いてはいなかった」と述べ、「ここ24時間における市場の焦点は、否 決された場合の第2案は何かということだった」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時43分現在、ユーロは対ドルで前日 比0.6%安の1ユーロ=1.2876ドル。一時11月22日以来の安値を付け た。また200日移動平均の1.2875ドルを下回った。対フランでは0.4%下 げて1.2202フラン。これで7営業日続落と、2010年12月以来の長期連続 安となっている。

円は対ドルで0.2%高の1ドル=95円04銭。対ユーロでは0.8%上げ て1ユーロ=122円37銭。

◎米国株式市場

19日の米国株は下落。キプロス議会は銀行預金課税を実施する法案 を否決した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は0.2%安の1548.34。ダウ工業株30種平均は3.76ドル上昇し て14455.82ドル。

ウェルズ・ファーゴ・アドバンテージ・ファンズのチーフ株式スト ラテジスト、ジョン・マンリー氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対 し、「欧州が望ましくない状況にあるのは明らかだ」と述べ、「今後数 週間は変動が大きいだろう」と述べ、「住宅市場に底堅さが見受けられ る。それが米国の個人消費に寄与している」と続けた。

キプロス議会が銀行預金課税法案を否決したことによって、欧州が 提示した救済案は宙に浮き、ユーロ圏が再び混迷を深めるリスクが高ま った。欧州当局者らは先週、キプロスに対する100億ユーロの救済融資 の条件として、銀行預金課税を通じた58億ユーロの捻出を求めた。

◎米国債市場

米国債相場は3日続伸。10年債利回りは2週間ぶりの水準に低下し た。キプロス救済をめぐる混乱で欧州の債務危機が悪化するとの懸念か ら、米国債への逃避需要が高まった。

2日間の日程でこの日始まった米連邦公開市場委員会(FOMC) は、債券購入の継続を決定すると予想されている。2月の米住宅着工件 数と着工許可件数が大きく増えたものの、米国債は堅調を維持した。キ プロス議会は救済獲得の前提となっていた銀行預金課税を実施するため の法案を否決した。

ナビゲート・アドバイザーズ(コネティカット州スタンフォード) のマネジングディレクター、トーマス・ディガロマ氏は「キプロス問題 で市場は人質に取られており、米金融当局には思いがけない展開となっ ている。米国債に引き続きかなりの需要がある。欧州の他の国に問題が 波及することが懸念されている」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時56分現在、10年債利回りは前日比5ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.91%。一時は1.89% と、3月5日以来の低水準を付けた。10年債(表面利率2%、2023年2 月償還)価格は14/32上げて100 27/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。3週間ぶりの高値となった。欧州 の債務危機が深刻化するとの懸念を背景に、金への資金逃避が活発化し た。

キプロス議会はこの日、異例の預金課税を実施する法案を否決し た。同課税は欧州当局者が救済の条件として求めたもの。米連邦公開市 場委員会(FOMC)はこの日、2日間の日程で会合を開始した。

アーチャー・フィナンシャル・サービシズのシニア市場ストラテジ スト、アダム・クロフェンシュタイン氏(シカゴ在勤)は電話インタビ ューで、「キプロスが大きな問題になっており、それが及ぼす影響を投 資家は心配している」と指摘。「FOMCが緩和措置を終了する時期が 注目されている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.4%高の1オンス=1611.30ドルで終了。一時は1615ドル と、中心限月としては先月26日以来の高値をつけた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。キプロス議会が銀行預金に課税 する法案を否決したことを受け、欧州債務危機が深刻化するとの懸念が 強まった。北海ブレント原油との価格差はバレル当り15ドル未満に縮小 した。

欧州の当局者はキプロス救済の条件として預金への課税を通じて58 億ユーロ調達するよう求めていたが、同国のアナスタシアディス大統領 は議会の承認を得ることができなかった。ユーロは対ドルで3カ月ぶり の安値に下げた。

プレステージ・エコノミクス(テキサス州オースティン)のジェイ ソン・シェンカー社長は「キプロスの問題でドルが上昇、商品に下押し 圧力がかかった」と指摘。「この日のキプロス採決はユーロ圏の状況が いかに不安定であるかを浮き彫りにしている。今年は欧州情勢が原油に とって大きな下向きリスクだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比1.58ドル(1.69%)安の1バレル=92.16ドルで終了。先月21日以来 の大幅下落となった。4月限は20日が最終取引日。5月限はこの日1.59 ドル安の92.52ドル。

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