キプロス預金課税、議会通過は微妙-非難にユーロ圏は姿勢軟化

キプロス議会による預金課税法案の 可決が怪しくなってきた。非難の的となった課税措置について、ユーロ 圏の財務相らは態度を軟化させている。

キプロス政府当局者によると、同国のアナスタシアディス大統領 は18日の電話会談でドイツのメルケル首相に、法案可決が難しいかもし れないと伝えた。ユーロ圏の財務相らは小口預金者の課税免除を勧める 一方、58億ユーロ(約7155億円)の徴収は確実にするよう求めた。

フランスのモスコビシ財務相は19日パリで、「プランB(代替案) のことを考えていない。われわれはプランAで行く。誰もが責任を果た さなければならない」と語った。

キプロスの銀行は少なくとも20日まで終日休業が続き、証券取引所 も休場となる。議会は19日に予定していた採決を延期しそうな情勢だ。 ユーロ圏財務相らがブリュッセルで徹夜の協議を終えた16日の朝、目を 覚ましたキプロス国民は、銀行預金が凍結されて税が徴収される計画を 知り激怒した。

財務相らは10万ユーロまでの預金にも6.25%課税する16日の合意に ついて、累進性を高め小口預金者を保護する方向での見直しに前向きの 姿勢を示した。モスコビシ財務相は「混乱が生じた以上、決定を見直す ことが必要だ」と語った。

ドイツ当局者によると、メルケル首相はキプロス大統領に対し、救 済条件の交渉は欧州連合(EU)欧州委員会と欧州中央銀行( ECB)、国際通貨基金(IMF)のいわゆるトロイカとしか行えない と述べたという。

預金課税によってキプロス救済額を抑える合意は、同国の債務持続 性を求めるIMFとさらなる財政移転に懐疑的なドイツ政界の双方への 対応策だった。オルファニデス前キプロス中銀総裁は19日のブルームバ ーグテレビジョンとのインタビューで預金課税は「破滅的な誤り」と指 摘したが、ショイブレ独財務相は100億ユーロの救済パッケージには預 金課税が不可欠だとし、銀行預金保証は国家に債務返済能力があること が前提になると断じた。

原題:Cyprus Deposit-Levy Passage in Doubt as EU Signals Flexibility(抜粋)

--取材協力:Rebecca Christie、Corina Ruhe、Marcus Bensasson、Tony Czuczka、Tom Keene、Sara Eisen、Maria Petrakis.

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