キプロス課税見せしめか-アイスランドに酷似する銀行肥大化

キプロスの銀行は、破綻前のアイ スランドの金融業界と同じように自国経済を著しく上回る規模に巨大化 していた。これらの金融機関の預金者に対し、キプロス向け金融支援へ の貢献を強制する欧州の決定は、銀行の肥大化という状況の中で行われ た。

キプロスの銀行資産は1月末時点で1264億ユーロ(約15兆6000億 円)と、180億ユーロという同国の経済規模の7倍に達している。欧州 中央銀行(ECB)と欧州連合(EU)統計局のデータによれば、銀行 資産は2007年の段階では780億ユーロにとどまっていた。

キプロス政府は3日前、欧州に支援を求める条件として銀行預金へ の課税という過去に例のない措置を発表した。同国の銀行は、ギリシャ のソブリン債への投資で45億ユーロの損失を被り、EUの資本基準を満 たすことができなかった。08年に金融機関が自国の経済規模の12倍もの 債務を抱えて返済不能に陥り、政府管理下に置かれたアイスランドとよ く似た状況といえる。

エクイネットの欧州銀行アナリスト、フィリップ・へシュラー氏 (フランクフルト在勤)は電話取材に対し、「富裕層の外国人から資金 を集めて規模を拡大した銀行は、今やキプロスだけでは手に負えないほ ど肥大化しており、見せしめとして罰を与えられている」との見方を示 す。

ユーロ圏の他の諸国のリターンが低下する中で、ますます魅力的に 映るキプロスの銀行預金金利を得たいと考える投資家が、アイスランド のケースと同じようにキプロスの銀行に資金を投じていた。ドイツのシ ョイブレ財務相は今年1月、ロシアがマネーロンダリング(資金洗浄) のためにキプロスを利用していないかどうか調査するように求めたが、 キプロス当局は非合法な資金の避難場所であるとの疑惑を否定した。

原題:Cyprus Banks Like Iceland’s Dwarf Economy as Clients Told to Pay(抜粋)

--取材協力:Sanat Vallikappen.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE