債券は続伸、キプロス支援めぐる懸念で買い-長期金利10年ぶり低水準

債券相場は続伸。キプロス支援策を めぐる懸念で欧州問題が再燃し、外国為替市場でユーロ安、円高が進ん だことを背景に買いが優勢となった。長期金利は約10年ぶりの低水準ま で達した。

東京先物市場で中心限月の6月物は前週末比23銭高の145円42銭で 取引開始。午前10時半すぎに145円46銭まで上昇し、8日に記録した過 去最高値の145円50銭まで4銭に迫った。その後は145円40銭付近でもみ 合いとなったが、終了前に再び145円46銭まで上昇。結局は26銭高の145 円45銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の328回債利回 りは同2ベーシスポイント(bp)低い0.60%で開始し、その後は徐々に水 準を切り下げ、午後3時すぎには3.5bp低い0.585%と、5日に記録し た2003年6月以来の低水準に並んだ。5年物の109回債利回りは1bp低 い0.11%。20年物の143回債利回りは一時4.5bp低い1.565%に低下し た。30年物の38回債利回りは2.5bp低い1.74%。

RBS証券の福永顕人チーフ債券ストラテジストは、「キプロスの 救済策で銀行預金への課税が発表され、リスクオフ(回避)の動きが出 ている」と指摘。年度内の主要な国債入札が終わったことや年金基金の 資産入れ替えによる債券買いの動きなどで需給環境も良好だとも言う。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は16日、銀行預金への課税 という前例のない措置を盛り込んだ100億ユーロ(約1兆2500億円)規 模のキプロス救済計画に合意した。欧州問題の再燃を警戒して、18日の 外為市場でユーロは下落し、一時対円で1ユーロ=121円台前半。ド ル・円相場は1ドル=93円台半ばまで円高が進んだ。

臨時会合の可能性

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、ここ2週続いたリスク オンの逆風に対して、日米国債市場は思いのほか底堅かったとし、きょ うは円高を反映した長期ゾーンの買い戻しなどで国内債相場は強いと指 摘。「海外発のリスクオフで円高が進んでいれば、臨時の日銀決定会合 開催の可能性も出てくる」とも言う。

今週は19日に既発物国債を追加発行する流動性供給入札が予定され ているが、10年債など主要な入札は実施されないことから需給は逼迫 (ひっぱく)しやすい。ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジスト は、「長期や超長期の主要な国債入札がないことから需給環境の良好さ が意識される」と話していた。

--取材協力:赤間信行 Editors: 崎浜秀磨, 山中英典

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