東アジア市場、資本流入で資産バブル招く恐れ-アジア開銀

アジア開発銀行(ADB)は、東ア ジアの新興諸国への資本流入が域内に過剰流動性リスクをもたらし、資 産バブルを引き起こす恐れがあると警告した。投資家は成長著しい同地 域で高いリターンを求めている。

ADBは18日公表した四半期リポート「アジア債券モニター」で、 東アジア新興国の現地通貨建て債務残高は2012年に12%増えて6兆5000 億ドル(約617兆円)相当となり、海外からの資本流入増で利回りが低 下したと説明。アジアの為替と株式相場の方向性を決める上で、世界の 「ホットマネー」が経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を圧倒 していると台湾中央銀行が15日付のリポートで議員に警告するなど、当 局は資本流入を規制する措置を講じている。

ADBは地域経済統合室のシニアエコノミスト、ティアムヒ・ウン 氏を中心にまとめた同リポートで、「こうした動きが為替相場に上昇圧 力をかけ、輸出競争力を低下させる可能性がある」と分析。「流動性拡 大が融資の過剰な伸びにつながり、域内の資産価格バブルを引き起こす ことが懸念される」と指摘した。

この1年の新興国通貨の上昇率上位10位には東アジアの新興6カ国 が入った。同域内ではフィリピン・ペソが5.8%高と最も上昇、タイ・ バーツが4.3%上昇でこれに続いた。5日に発表された中国の公式統計 によると、中国人民銀行(中央銀行)への外貨売却によって積み上がっ た同国の金融機関の人民元の持ち高は1月に過去最高の6840億元(約10 兆4450億円)に達した。同指標は海外から中国への資本流入規模の目安 となる。

HSBCホールディングスが集計した指数によると、アジアの現地 通貨建て債の平均利回りはこの1年で36ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下し、14日現在で3.6%。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE