EU首脳、財政緊縮要求緩める-景気後退深刻化で成長に配慮

欧州首脳はブリュッセルで14日に開 幕したサミットで、各国に対する財政緊縮・債務削減要求を緩めた。ユ ーロ圏のリセッション(景気後退)深刻化と失業増加に伴い、緊縮財政 の主唱者であるドイツのメルケル首相さえも成長促進の必要性で一致し た。

2日間の日程で開かれる欧州連合(EU)首脳会議の初日、各国首 脳はフランスやスペイン、ポルトガルなどに債務削減で時間的猶予を付 与し、各国予算を「構造的」に評価する案を承認した。ただ予算均衡は 引き続き目標とされた。大型支出プログラムや債券発行は協議されなか った。

オランド仏大統領はサミットで14日遅く、「財政緊縮が行き過ぎれ ば過剰な失業を生む」と言明、「成長を優先課題にしようとするなら柔 軟性が必要だ」と指摘した。

債務危機に代わり景気低迷が域内最大の問題となる中でEUは債務 削減の期限先延ばしを余儀なくされ、政治家も緊縮財政を訴えるだけで は通らなくなっている。

首脳らは、緊縮要求の後退をオブラートに包むことで昨年半ばから 国債利回りを押し下げてきた投資家を引き続き安心させようとしてお り、国ごとに目標を設定するこの政策を「差別化された成長配慮型財政 再建」と名付けた。

ルクセンブルクのユンケル首相は「財政再建を支持するが、われわ れが講じる財政調整措置が成長をリスクにさらしてはならない」と述 べ、「理論と実践の両面である種の柔軟性が必要だ」と指摘した。

原題:EU Eases Budget Rigor as Recession Bites, Jobless Rate Climbs(抜粋)

--取材協力:Jonathan Stearns、Patrick Donahue、Rebecca Christie、Fred Pals、Ben Sills、Ewa Krukowska、Jones Hayden、Andrew Frye.

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