JPモルガンは「ロンドンの鯨」損失隠し意図-米上院委報告書

米銀最大手JPモルガン・チェース の「ロンドンの鯨」と呼ばれた元トレーダーが巨額のトレーディング損 失を発生させた問題で、ジェイミー・ダイモン最高経営責任者 (CEO)自身が拡大する損失の隠蔽(いんぺい)を意図し、投資家を 欺いただけでなく、監督当局の目をごまかしていたと米上院常設調査小 委員会が14日公表した報告書で指摘した。

上院常設調査小委の報告書は、JPモルガンが「リスクの高い取引 がヘッジ目的であるかのような誤った説明」を行ったほか、重要な情報 を主要な監督当局に提供せず、それがダイモンCEOの指示で行われた 場合もあったと認定した。

301ページに及ぶ報告書はまた、ロンドンにおけるクレジットデリ バティブ(金融派生商品)ポートフォリオの損失拡大を隠すため、マネ ジャーらが内部のリスクモデルを操作し、トレーダーらにポジションを 過大評価するよう圧力をかけた様子にも言及した。

常設調査小委のカール・レビン委員長(民主、ミシガン州)は14日 記者団に対し、「リスクテークの限度を無視してリスクを積み重ね、損 失を隠し、監督当局の目をごまかして国民を欺くトレーディング業務の 実態があったとわれわれは結論付けた」と述べた。

ボルカールールに違反か

JPモルガンの現在と過去の経営幹部へのインタビューと9万点も の関連文書の検証を通じて9カ月かけてまとめられた報告書は、合成ク レジットポートフォリオ(SCP)に言及し、「ダイモン氏はSCPが リスクの高い自己勘定取引業務に変質していた事実を認識していなかっ た」との見解を示した。

巨額損失を出したチーフ・インベストメント・オフィス(CIO) 部門の責任者だったイナ・ドルー氏は、JPモルガンを退職後初めて公 の場に姿を現し、15日の常設調査小委の公聴会で証言する。

JPモルガンの広報担当マーク・コーンブラウ氏は電子メールで、 同行が「たびたび過ちを認めてきた」とした上で、「われわれの経営幹 部は誠意をもって行動し、誰かを欺く意図は決してなかった」と説明。 調査に協力しているだけでなく、「報告書で指摘された問題の多くを既 に認識し、教訓から学び、これらの問題を是正するために意味のある対 策を講じている」とコメントした。

原題:JPMorgan Misled Investors, Dodged Regulator, Report Says (1)(抜粋)

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