JPモルガンなど米銀大手が相次ぎ増配発表-FRBの承認で

JPモルガン・チェースとウェル ズ・ファーゴ、アメリカン・エキスプレス(アメックス)は14日、資本 計画が米連邦準備制度理事会(FRB)に承認されたのを受け、相次い で増配を発表した。

シティグループとキャピタル・ワン・ファイナンシャル、USバン コープ、フィフス・サード・バンコープ、リージョンズ・ファイナンシ ャル、バンク・オブ・アメリカ(BOA)もFRBの承認発表直後に、 四半期配当の引き上げや自社株買いの拡大を表明した。FRBは同日、 米大手金融機関18社のうち16社の資本計画を承認した。ブルームバーグ の集計データによると、自社株買いの総額は200億ドル(約1兆9200億 円)を超える。

D.A.ダビットソンの最高投資ストラテジスト、フレデリック・ ディクソン氏はインタビューで「今後2、3年は銀行の株主還元策の拡 大が見られるだろう」と述べ、「銀行は危機を乗り越えただけでなく、 より通常の事業環境に戻ったことをここにきて示すことができるように なった」と指摘した。

ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新しているものの、金融機関 の株価と配当は危機前の水準に戻っていない。米金融機関24社で構成さ れるKBW銀行株指数は2007年3月の半分ほどの水準にとどまってい る。一方でダウ平均は配当を含めるとプラス40%強のリターン。

金融機関は信用危機時に経営破綻を回避するため米政府の救済を受 けた後、配当を形ばかりの水準に抑制することを余儀なくされた。 FRBの14日の発表によると、審査対象18社による昨年の普通株配当金 は純利益の19%で、危機前の06年の水準の半分にとどまった。

FRBの慎重姿勢

RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、ジョゼフ・モーフォ ード氏は審査結果発表前のインタビューで、「FRBは銀行に自由裁量 を与えることに依然として慎重だ」と指摘した。

米銀最大手JPモルガンはFRBの条件付き承認を受け、四半期配 当を1株当たり30セントから38セントに引き上げるとともに、今後1年 間で60億ドル相当の自社株を買い戻す。同2位のBOAは配当を据え置 く一方、普通株50億ドルを買い戻し、優先株55億ドルを償還する。

クレジットカード会社アメックスは、四半期配当を同3セント増や して23セントにするとともに、42億ドル相当の自社株を買い戻すと発表 した。同社は当初57億ドルの買い戻し計画を提出していたが、FRBに 却下されたため修正した。住宅金融最大手ウェルズ・ファーゴは配当を 同25セントから30セントに引き上げるほか、昨年の規模を上回る自社株 買いを実施する計画も示したが、具体的な規模には言及しなかった。

米銀3位のシティグループは12億ドル相当の自社株買いを行う一 方、配当は1セントに据え置く。キャピタル・ワンは四半期配当を6倍 の30セントとする。リージョンズは四半期配当を3倍の3セントとし、 3億5000万ドル相当の自社株買いと5億ドル相当の優先株の償還を実施 する計画。

原題:JPMorgan Joins Wells Fargo Raising Payouts After Stress Tests(抜粋)

--取材協力:Peter Eichenbaum、Steven Crabill、Dawn Kopecki、Rick Green、Hugh Son.

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