ドル・円は96円前半、日銀緩和期待が支え-国会が人事案承認

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=96円前半中心の展開。日本銀行の金融緩和への期待が下支 えとなった。国会はこの日、日銀正副総裁人事案を承認した。

午後4時5分現在のドル・円相場は96円11銭前後。日銀人事案同意 が伝わった午前10時すぎには96円26銭まで円が売られる場面が見られ た。その後、いったん95円89銭まで円高に振れたが、午後にかけてはじ りじりと値を切り上げ、一時96円28銭を付けた。

大和証券の亀岡裕次チーフ為替ストラテジストは、日銀人事承認後 の焦点について、「結局、政策の中身で、どこまでのものをやるのかと いうところだ」と指摘。金融緩和に対する市場の期待は高まっているた め、「ハードルは高い」と話した。

ユーロ・円相場は1ユーロ=125円ちょうどを挟んだもみ合いか ら、一時125円34銭まで円がじり安。同時刻現在は125円16銭前後となっ ている。

また、ユーロ・ドル相場は前日の約3カ月ぶり安値の1ユーロ =1.2911ドルからユーロが反発した海外市場の地合いを引き継ぎ、1.30 ドル前半で小じっかりの展開となった。

日銀人事案を承認

安倍晋三政権が国会に提示した日銀総裁に黒田東彦アジア開発銀行 (ADB)総裁を充てるなど正副総裁3人の人事案は15日午前の参院本 会議で可決された。衆院はすでに14日可決しており、黒田氏のほか、副 総裁に岩田規久男、中曽宏両氏を充てる同人事が国会で承認されたこと になる。

ユニオン・バンクのトレーダー、白井万雄氏(ロサンゼルス在勤) は、参院決議を確認した後は、「いつ黒田氏が大きな第一発目を仕込ん でくるのかというのが話題になる」と指摘。その上で、ドル・円は引き 続き上昇トレンドの中にあるものの、黒田氏のインフレ目標達成のため に何でもするとの言葉だけでなく、実際の行動を見てみないと、ここか ら100円方向に「大きく突き進んでいくのは難しい」と話していた。

15日の東京株式相場は続伸。米国発表された先週分の新規失業保険 申請件数が予想に反して減少したことを好感したほか、国会同意を受け た日銀の新執行部に対する期待感も広がった。

良好な米経済指標が続く中、この日は米国で3月のニューヨーク連 銀製造業景況指数やミシガン大学消費者マインド指数、2月の鉱工業生 産、消費者物価指数などが発表される。

大和証の亀岡氏は、目先は引き続き米指標が注目だと指摘。さら に、来週開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)では経済見通しが 焦点になるとし、前回と比べて失業率の見通しなどが改善していれば、 「緩和政策の出口が近づく可能性が出てきたということで、米金利やド ルが上がったりすることはあるだろう」と話した。

--取材協力:大塚美佳、Masaki Kondo. Editors: 青木 勝, 崎浜秀磨

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