債券は続伸、日銀新体制による追加緩和期待が支え-超長期債に買い

債券相場は続伸。日本銀行の新体制 による金融緩和強化への期待が相場を支えたほか、投資家からは超長期 物などの現物債に買いが入った。

トヨタアセットマネジメントの浜崎優チーフストラテジストは、 「金利水準は低くとも金融政策に対する期待から持ち高を減らす選択肢 は取りにくく、大型連休前後まで金利は上昇しにくい。短期的には期末 接近で取引が手控えられるため、金利がいったん切り上がる場面もあり そうだが、投資家は押し目買いで対応する公算が大きい」との見方を示 した。

現物債市場では、超長期物が上昇。前日に入札された新発20年 物143回債利回りは前日終値(1.64%)を下回り、一時1.605%まで低下 した。新発30年物38回債利回りは0.5bp低い1.765%を付けた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥債券運用部長は、「株価が堅調な わりに、超長期債主導で買いが入っており、先物や10年債も小じっか り」と指摘。「昨日の20年債入札では、テール(最低と平均落札価格の 差)が拡大して、いったん相場が下押しした。しかしきょうは生命保険 や年金基金などが20、30、40年債に買いを入れているもよう。超長期債 は実需の買いで期待ほど利回りが上昇しない展開となっている」と語っ た。

長期金利の指標となる新発10年物国債の328回債利回りは前日比1 ベーシスポイント(bp)低い0.62%と5日以来の低水準で始まった後、 同水準で推移した。

SMBC日興証券金融経済調査部の山田聡部長は、「3月後半は主 要な国債入札がなく例年需給は良好なタイミングで、期末にかけて生命 保険会社の残高積み増しも期待できる。10年債利回りの0.6%台後半で は相応の需要が見込め、来週も0.6%台前半の推移が続きそう」と語っ た。

黒田日銀総裁を国会承認

安倍晋三政権が国会に提示した日銀総裁に黒田東彦アジア開発銀行 総裁、副総裁に岩田規久男学習院大教授と中曽宏日銀理事を充てる人事 案はこの日、参院本会議で可決された。衆院は前日にすでに可決してお り、同人事案は国会で承認された。

BNPパリバ証券の伊藤篤チーフ円債ストラテジストは、「目先 は、日銀が緊急金融政策決定会合を開くかどうかが焦点。10年超の国債 買い入れを増やすとの思惑もあり、今後3-6カ月の間には、金利水準 が10年債で0.4%、20年債で1.2%に向けて低下していく可能性があると 思う」と説明した。

東京先物市場で中心限月の6月物は、小幅続伸。前日比変わらず の145円17銭で始まった後、直後に2銭安の145円15銭に下げた。その後 は、買いが優勢となり、一時10銭高の145円27銭まで上昇し、中心限月 としては8日以来の高値をつけた。午後に入って、上値が重く伸び悩 み、結局、2銭高の145円19銭で引けた。

トヨタアセットの浜崎氏は、「債券市場参加者は今後の景気回復や 物価上昇に懐疑的で、株式や為替市場の期待感とは一線を画している」 と指摘した。

国内株式市場で日経平均株価は続伸。前日比179円76銭高の1 万2560円95銭で取引を終えた。

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