老舗物流の鴻池運輸が東証1部に新規上場、初値公開比38%高

大阪を地盤に国内外で物流業務、製 造請負や倉庫保管などソリューション事業を展開する鴻池運輸がきょ う、東京証券取引所1部に新規上場した。買い気配値を切り上げた後、 午前10時すぎに形成された初値は公開価格の1020円に対し、38%高 い1404円となった。

同社の沿革は、有力在阪ゼネコンの一角として知られる鴻池組の創 業者である鴻池忠治郎が今から130年以上前、1880年に大阪・伝法で運 輸業を開始したことにさかのぼる。その後鴻池組から運輸部門が分離さ れる形で、1945年に鴻池運輸が誕生した。連結子会社35社を抱え、連結 ベースの従業員数は昨年12月末時点で1万770人。

2013年3月期の連結業績見通しは、売上高が前期比0.5%増の2280 億円、営業利益は7.7%減の73億3200万円、純利益は28%増の34億9000 万円、1株利益は138円90銭、1株配当は上場記念配の5円を含む15 円。公開価格ベースの予想PERは7.3倍、配当利回りは1.5%となって いる。ブルームバーグ・データによると、東証1部33業種の陸運株指数 の向こう12カ月の予想PERは16.5倍。

SBI証券の鈴木英之投資調査部長は、「日米ともに投資家のリス ク許容度が高まっており、日経平均株価が高値圏で一進一退となる中、 今週は値動きの良いIPOに一獲千金を狙った資金が入った」と指摘。 ただ、銘柄に関係なく買われている印象で、「こうした地味な業態の動 きはバロメーターであり、やや過熱していると言える」と話した。

同社が上場に際し行った公募株式数は255万株、売り出しはオーバ ーアロットメント分を含み432万2000株で、主幹事は大和証券が務めて いる。調達資金は宮城県物流センターの冷凍冷蔵倉庫の建設、厚木流通 センターの増設など設備投資に充当する方針。

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