米NY州、水圧破砕技術解禁の可能性めぐり揺れる

米ニューヨーク州サザンティア在住 のクリス・バンスライクさんは、夫の家族が150年にわたって引き継い できた170エーカー(約69ヘクタール)の農地で、天然ガス掘削のため の水圧破砕を実施してほしくないと考えている。しかし、選択肢はない のかもしれない。

バンスライクさんは昨年、米エクソンモービル傘下のXTOエナジ ーから1通の書簡を受け取った。不動産の一部がガス井の水平坑井と水 圧破砕の区域に入っており、ニューヨーク州が掘削を認可した場合には 同社が開発に着手する意向を伝えていた。2005年の法律では、ガス井周 辺の土地の60%をリースまたは保有する場合、企業は地下の天然ガスを 購入する際にバンスライクさんの許可を必要としないことになってい る。

「どの部分でも実施してほしくない。自分の土地や地下、近隣でも 実施しないでほしい。残念ながら水質や大気の汚染には境界線はないか らだ」。バンスライクさん(58)は電話インタビューでそう語った。

カリフォルニアやバーモントなど少なくとも39州では、地下に埋蔵 された原油とガスの売却を土地所有者に強制することが何らかの形で容 認されている。ニューヨーク州の水圧破砕に反対する住民らは先週、こ の法律の撤廃を求めてデモ行進を行った。

ニューヨーク州のクオモ知事は、数週間以内に水圧破砕技術に関し て決定を下す予定で、約5年間続いている禁止措置に終止符が打たれる 可能性がある。同州の一部にはガス埋蔵量の豊富なマーセラス・シェー ルがある。知事は、オハイオやペンシルベニア州で見られたようなシェ ールブームに伴う経済発展への期待と、水圧破砕が水供給と農地に悪影 響を及ぼす恐れがあると主張する環境保護団体への対応について、バラ ンスを取る必要に迫られている。

原題:N.Y. Farmers Learn Fracking May Mean Drilling If Neighbors Agree(抜粋)

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