日本株3日ぶり反発、不動産主導-日銀と景気期待で売り吸収

東京株式相場は3日ぶりに反発。政 府による日本銀行の正副総裁人事案を衆院が同意し、大胆な金融緩和策 への期待から不動産や倉庫株が午後に一段高となった。労使交渉での賃 上げの動きなど国内景気に明るいムードも出て、相対的に証券やサービ スなどを含む内需関連株が強く、年度末を控えた売り圧力を吸収した。

TOPIXの終値は前日比6.75ポイント(0.7%)高の1038.17、日 経平均株価は141円53銭(1.2%)高の1万2381円19銭。

大和住銀投信投資顧問・株式運用部の岩間星二ファンド・マネジャ ーは、「マーケットでは日本銀行の踏み込んだ金融政策に対する期待が 高まっている」と指摘。短期的な調整は入るかもしれないが、「7月の 参院選までは今の勢いが続く可能性が高い」との見方を示した。

米商務省が前日発表した2月の小売売上高は、前月比1.1%増と過 去5カ月で最も高い伸びを示した。ブルームバーグがまとめたエコノミ ストの予想中央値は0.5%増。燃料価格の上昇に加え、建設資材や自動 車関連の売上高増加が寄与した。

一方、国内では13日がことしの春闘の集中回答日に当たり、トヨタ 自動車や日産自動車など大手自動車メーカーの間で年間一時金(ボーナ ス)引き上げの動きが相次いだ。厳しい業況に置かれる電機業界でも、 日立製作所が前年水準を上回るボーナス額を労働組合側に提示した。

午後強さ増す

きょうの日本株は、金融や不動産、輸出関連株を中心に反発して取 引を開始。その後、ドル・円相場が東京時間に入り円高方向へ振れたこ となどから伸び悩み、TOPIXは午前半ばにマイナスに転じた。三菱 UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、週初まで の連騰を受けた利益確定売りに加え、国内機関投資家の決算期日を前に した売りが出て「上値を抑えている」と言う。

ただ、午後に衆院で日銀正副総裁の人事案が可決されると、不動産 などを中心に買いの勢いが増し、TOPIXはプラス圏に再浮上。日経 平均の上げ幅は一時150円を超えた。衆院はきょうの本会議で、次期総 裁に黒田東彦アジア開発銀行総裁を充てる政府の国会同意人事案を自 民、公明、民主などの賛成多数で可決。副総裁に学習院大教授の岩田規 久男、日銀理事の中曽宏両氏を充てる人事案も賛成多数で可決した。

東証1部33業種では不動産や倉庫・運輸、証券・商品先物取引、サ ービス、ゴム製品、金属製品、その他金融、建設、精密機器など24業種 が上昇。個別ではクボタが高い。2014年3月期の連結売上高は今期予想 比約2割増の1兆4000億円程度と過去最高を更新する見込み、と益本康 男社長がブルームバーグ・ニュースに対し明らかにした。

キャッシングの回復期待が高まるとし、クレディ・スイス証券が投 資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に上げたイオンクレジット サービスは急反発。国内主要メディアによると、自民党が13日、政府の 環太平洋経済連携協定 (TPP)への交渉参加を事実上容認すること を決めたことから、井関農機や協同飼料、日本配合飼料、クミアイ化学 工業など農業関連株も買われた。

エプソン軟調

一方、鉄鋼、鉱業、石油・石炭製品など9業種が下落。個別では、 期末配当予想を前期実績比で減額したセイコーエプソンのほか、小口径 ウエハーの需要の落ち込みが著しいとし、SMBC日興証券が目標株価 を下げたSUMCOが安い。売買代金上位ではJT、日本海洋掘削、コ マツ、三菱商事、新日鉄住金などが売られた

東証1部の売買高は概算で28億6205万株、売買代金は2兆654億 円、値上がり銘柄数は1020、値下がり554。国内新興市場は、ジャスダ ック指数が前日比1.4%高の74.89、東証マザーズ指数が同3.6%高 の610.72とそれぞれ続伸した。

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