クボタ:来期売上高は過去最高1.4兆円見込む-円安フルに寄与

国内農業機械最大手、クボタの来期 (2014年3月期)の連結売上高は、円安効果や世界的な農機需要の高ま りを背景に今期予想比約20%増の1兆4000億円程度と大幅に伸び、過去 最高を更新する見込みだ。益本康男社長が明らかにした。

益本氏は11日、都内でインタビューに応じ、足元で1ドル=95円前 後、1ユーロ=124円前後まで進んだ円安が「米国や欧州への輸出を非 常に押し上げている」と指摘。来期の予算編成の過程で円安による増収 効果の計算を始めており、「1兆4000億円ぐらいは行くのではないか」 との見通しを明らかにした。ブルームバーグデータによるアナリストの 予想平均値1兆2384億円を13%上回る。過去最高は08年3月期の1 兆1546億円。今期(13年3月期)は前期比15%増の1兆1600億円を見込 む

益本氏によると、住宅着工が堅調でトラクターや建機需要が見込め る米国が販売をけん引するほか、農業の機械化が進むタイなど東南アジ アも引き続き好調。景気低迷が続いた欧州や安倍晋三政権のもとで農業 強化策が打ち出されている日本でも底打ちが期待されるなど「悪い地域 が考えられない」と、為替に加えて全世界的に需要の伸びが期待される ことが来期の販売拡大につながるとみている。

益本氏は利益についても、「プラスになるのは間違いない」と述べ たが、原材料や製品の輸入など円安がマイナスに作用する部分もあるた め、営業利益の伸びは売上高ほどは伸びないとの見方を示した。クボタ の今期の純利益予想は前期比10%増の680億円。営業利益は同1.2%増 の1070億円を見込んでいる。

海外大型買収は年内にも

クボタは畑作事業強化のため、大型トラクターなどの技術や販路を 持つ海外農機メーカーの買収を検討してきた。益本氏はこの計画につい て、買収金額は2000億円に達する可能性もあるとした。欧米などの複数 社にアプローチをかけている段階で、一番早く合意がまとまりそうなと ころに的を絞り、「年内には」発表したいと意欲を示した。

今期の下期以降で、円がドルやユーロに対していずれも20%以上下 落し、海外企業の買収にかかるコストが上昇していることについて益本 氏は、影響は受けるかもしれないが、そのことが理由で買収を中止する 考えはないと述べた。

益本氏はさらに合併・買収(M&A)も含めた事業拡大を通じて、 農機の分野で「世界の一番」になることが目標だと明言。現時点では時 価総額や売上高ベースで2-3倍程度の開きがある世界首位の米ディー アを挙げ、「10年後ぐらいまでにはディーアににらまれる存在になって いたい」と抱負を語った。

クボタの株価は14日、取引開始後から急上昇し、一時は約6年ぶり の日中高値となる前日比4.5%高の1280円をつけた。午前終値は同2.2% 高の1252円だった。

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