3月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが対ユーロ3カ月ぶり高値、予想上回る米統計で

13日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで3カ月ぶり 高値に上昇した。朝方発表された2月の米小売売上高が過去5カ月間で 最も高い伸びを示したことが材料となった。

イタリア政府が実施した国債入札で借り入れコストが上昇すると、 ユーロは下落した。円は主要通貨の過半数に対して上昇。最大野党の民 主党が岩田規久男・日銀副総裁候補案に反対する方針を明らかにしたこ とが背景。岩田氏は積極的な量的緩和支持者として知られている。ニュ ージーランド・ドルは下げ幅を拡大。ニュージーランド(NZ)準備銀 行(中央銀行)が政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを 過去最低の2.5%に据え置いたことが嫌気された。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は、「米経済統計が景気の強さを示 しており、これが幅広いドル買いを支えている」と述べ、「過去2年間 の動向から見て、米国の明るいニュースは実際はドルの買い材料である ことがわかるだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで0.6%上昇して 1ユーロ=1.2961ドル、昨年12月10日以来の高水準となった。ドルは対 円でほぼ変わらずの1ドル=96円13銭。ユーロは対円で0.5%安の1ユ ーロ=124円59銭。

ニュージーランド・ドルは対米ドルで1%安、対円でも1%下げ た。

イタリアの入札、米国の小売売上高

イタリアの国債入札結果によると、33億2000万ユーロ相当の2015年 償還債の落札利回りは2.48%と、2月13日の入札時の2.3%を上回っ た。20億ユーロの28年償還債の利回りは4.9%。1月15日に銀行団を通 じて発行した際は4.805%だった。

米商務省が発表した2月の小売売上高(速報値)は、季節調整済み で前月比1.1%増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想中央値は0.5%増だった。変動の大きい自動車とガソリンを除く 売上高は2月に前月比で0.4%増加した。

SLJマクロ・パートナーズ(ロンドン)の共同創設者、スティー ブン・ジェン氏は、ブルームバーグFXディベートで「米国だけが回復 の確かな兆しを見せている」と述べた。

日銀人事案への各党の見解

安倍晋三政権が国会に提示した日本銀行の人事案について、みんな の党は日銀総裁に黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁、副総裁に中 曽宏日銀理事を充てる案に反対を表明し、岩田氏の副総裁案を賛成とす る方針を決定した。

また、日本維新の会は黒田、岩田両氏に賛成、中曽氏には反対する 方針を決めた。民主党は12日、黒田氏と中曽氏の人事案に賛成、岩田氏 には反対する方針を決定した。

ドルに対する円のリスク・リバーサル(25デルタ)は前日、昨年6 月19日以来初めてマイナスとなり、円を買ってドルを売る権利を確保し ようとする動きが強まった。円のコール(買う権利)のプット(売る権 利)に対するプレミアムは0.14%となっている。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は年初から7.8%下落。ドルは3.4%上昇、ユーロは1.4%値 上がりした。

原題:Dollar Reaches 3-Month High Versus Euro; Kiwi Falls After RBNZ(抜粋)

◎米国株:小幅高、ダウ平均は9日続伸し高値更新-小売売上高が増加

米株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は9日続伸と、1996年以来 で最長の連続高となった。2月の小売売上高が5カ月ぶりの大幅な伸び を示したため、景気に対する楽観的な見方が強まった。

ベスト・バイやアバクロンビー・アンド・フィッチなど小売株が上 昇。ビデオストリーミングサービス最大手のネットフリックスも大幅高 となった。フェイスブックと提携して新たな機能を発表したことが手掛 かり。IBMは最高値を更新した。過去最大の受注を発表したブラック ベリーも高い。

S&P500種株価指数は0.1%高の1554.52で終了した。ダウ工業 株30種平均は5.22ドル(0.1%未満)上げて14455.28ドルと、最高値を 更新した。米証券取引所全体の出来高は約55億株と、過去3カ月の平均 を13%下回った。

パリセード・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者 (CIO)、ダン・ベルー氏は「全ての経済指標で明るさが増してい る」と指摘。「相場が上げ一服あるいは調整になっても、買いを入れる 機会をうかがっている投資家が多いため、調整はさほど深くはならない だろう」と述べた。

S&P500種は2007年10月に付けた過去最高値1565.15まであと11ポ イント未満となっている。ダウ平均の最高値更新は7日連続。

小型株や輸送株も最高値

小型株で構成するラッセル2000指数は0.4%上昇し、943.90と最高 値を更新。ダウ輸送株平均も1.6%上昇して最高値6232.59を付けた。

S&P500種の株価収益率(PER)は15.4倍と、22カ月ぶりの高 水準。過去10年の平均である16.6倍をなお7.2%下回っている。ダウ平 均は14.1倍とほぼ2年ぶりの高水準にあるが、過去10年の平均15.8倍 を11%下回っている。

商務省が発表した2月の小売売上高(速報値)は、季節調整済みで 前月比1.1%増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想すべてを上回った。予想中央値は0.5%増だった。前月は0.2%増 と、速報値の0.1%増から上方修正された。変動の大きい自動車とガソ リンを除く売上高は2月に前月比で0.4%増加した。

雇用市場の回復は心理改善につながっているほか、社会保障年金基 金に充当される給与税の税率2ポイント引き上げの影響を緩和し、コス トコ・ホールセールなど小売業での需要を高めている。燃料価格が上昇 しているにもかかわらず、住宅価格と株価の上昇に伴う家計資産の増加 も個人消費を下支えしている。

「個人消費の減速懸念が緩和」

ビクトリー・キャピタル・マネジメントのエリック・マロナク最高 投資責任者(CIO)は、電話インタビューで「小売り統計は上々だ。 ガソリン価格上昇と増税の組み合わせで個人消費が減速するとの懸念が これで和らいでいる。つまり、状況は非常に良い」と話した。

ベスト・バイは3.3%上昇。アバクロは2.7%、ナイキは2.5%それ ぞれ上げた。

ネットフリックスは5.6%上昇した。IBMは0.7%高の212.06ドル と最高値を更新。上昇率はダウ平均の構成銘柄で首位となった。年初か らは11%上昇。1株当たり利益の増加や不振部門の売却に加え、利益率 の高いソフトウエア事業へ軸足を移していることが背景にある。

ブラックベリーは8.2%高。新基本ソフト(OS)「ブラックベリ ー10」を搭載した新機種に100万台の大型受注が提携先の1社からあっ たことを明らかにした。

原題:Dow Average Caps Longest Rally Since 1996 as Retail Sales Gain(抜粋)

◎米国債:10年債利回り、11カ月ぶり高水準付近から低下-入札受け

米国債市場では10年債利回りが11カ月ぶり高水準付近から低下。こ の日の10年債入札(発行額210億ドル)では、需要が昨年10月以降で最 高となった。

10年債入札での最高落札利回りは2.029%と、入札直前の市場予想 の2.057%を下回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.19倍 と、前回の2.68倍を上回った。この日は2月の米小売売上高が市場予想 の2倍の伸びとなったことを受け、米国債利回りは一時上昇していた。

FTNファイナンシャルの機関債調査責任者、ジム・ボーゲル氏は 「入札は非常に順調だった」とし、「相場は朝方の経済指標を受けた大 量の売りに耐え、入札を材料に買いが入った」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)未満上昇の2.02%。一時2.05%に上昇した。8日に は2.08%と、昨年4月5日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率 2%、2023年2月償還)価格はこの日、1/32下げて99 26/32。

10年債入札

10年債入札では、海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占 める比率は47.7%と、2011年12月の入札以来の高水準。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者による落札比率は30%だった。過去10回の平均は21.8%。

プライマリーディーラーの落札比率は22.3%。過去10回の平均 は42.3%。

RBCキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、マイケル・ク ロハティ氏(ニューヨーク在勤)は「非常に力強い入札だった」とし、 「小売売上高が高い伸びを示し、雇用統計も順調だったにもかかわら ず、このレンジ内にとどまっている。10年債利回りが2%を上回ると、 需要が見られる」と述べた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数による と、10年債の年初来リターンはマイナス1.9%。米国債全体ではマイナ ス1%。10年債のリターンは12年はプラス4.2%だった。米国債全体で は12年はプラス2.2%。

財務省はあす14日に30年債入札(発行額130億ドル)を実施する。 前日の3年債入札では最高落札利回りは0.411%だった。

割安な水準

BOAメリルリンチの指数によれば、償還年限が10年以上の米国債 は世界の同年限の国債と比較し、11年以降で最も割安な水準付近で推移 している。

連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデ ルに基づくタームプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)によると、10 年債のタームプレミアムはマイナス0.58%と、4月5日以来の低水準。 マイナスのタームプレミアムは、適正水準を下回る利回りでも投資家が 積極的に受け入れていることを意味する。

米商務省が発表した2月の小売売上高(速報値)は、季節調整済み で前月比1.1%増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想の中央値は0.5%増だった。前月は0.2%増と、速報値の0.1%増 から上方修正された。変動の大きい自動車とガソリンを除く売上高は2 月に前月比で0.4%増加した。

原題:Treasury Yields Fall From Almost 11-Month High After Note Sale(抜粋)

◎NY金:反落、予想上回る米経済指標で-緩和圧力が後退との見方

ニューヨーク金先物相場は反落。予想より強い米経済指標を背景 に、金融当局に対する緩和強化圧力が後退するとの見方が広がった。前 日までは昨年8月以来最長の4営業日続伸となっていた。

米商務省が発表した2月の小売売上高(速報値)は、季節調整済み で前月比1.1%増加し、過去5カ月間で最も高い伸びとなった。連邦公 開市場委員会(FOMC)は月額850億ドルの債券購入を継続する期間 について議論している。次回会合は19、20両日に開催される。FOMC が緩和策を終了するとの懸念を一因に、金は今年に入って5.2%値下が り。ドルは年初から主要通貨のバスケットに対して3.9%上昇してい る。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシ ュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで「予想を上回る小売売上高や ドルの上昇が金の上値を抑えている」と指摘。「全体としてまだ不安は 残っているほか、FOMCの次回会合を見極めようとする向きもある」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.2%安の1オンス=1588.40ドルで終了。前日までの4営 業日は1.1%上昇していた。

原題:Gold Declines, Ending Longest Rally in Six Months, on U.S. Data(抜粋)

◎NY原油:ほぼ変わらず、米在庫増加-ブレントの価格差縮小

ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。米エネルギー情報局 (EIA)の統計では在庫がこの時期としては史上最高の水準に増え たことが示された。北海ブレント原油との価格差は過去6週間で最小 の幅に縮小した。

EIAによると、先週の原油在庫は262万バレル増加の3億8400万 バレルと、3月としては1982年以降の記録では最高水準となった。ブル ームバーグがまとめた調査では230万バレル増が予想されていた。原油 生産は日量6万6000バレル増の716万バレルと、1992年以来の高水準。 EIAは今年の世界の需要見通しを引き下げた。

マニュライフ・アセット・マネジメント(ボストン)のシニアマネ ジングディレクター、チップ・ホッジ氏は「米国の原油生産の増加で在 庫が増えており、相場上昇に歯止めが掛かるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日比 2セント(0.02%)安の1バレル=92.52ドルで終了。在庫統計発表前 は0.9%上昇する場面もあった。

原題:WTI Oil Steady as U.S. Inventories Climb; Brent Premium Narrows(抜粋)

◎欧州株:下げをほぼ埋める、米小売売上高で

13日の欧州株式相場は総じて安い。スペインの衣料品小売りインデ ィテックスやイタリアのエネルギー会社エネルの業績が嫌気された。2 月の米小売売上高が過去5カ月間で最も高い伸びとなったことから、ス トックス欧州600指数はほぼ下げを埋めて終了した。

インディテックスは2.6%安。2012年11月-13年1月期の利益は5 四半期で最も低い伸びとなった。純利益が79%減少したエネルは6カ月 ぶり安値を付けた。英保険会社プルーデンシャルは13年ぶり高値に達し た。2012年配当を引き上げたことが買い材料。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%未満下げ295.32で引けた。一 時は0.5%下げた。騰落比率は3対4。8日には2008年6月以来の高値 を付けていた。

JPモルガン・チェースの市場ストラテジスト、ダニエル・モリス 氏(ロンドン在勤)はブルームバーグテレビジョンに対し、「現時点で は必ずしも大きな調整があるとは予想していない」と述べ、「ファンダ メンタル面から株式はよく支えられている。年内は上昇が続くと引き続 き予想している」と語った。

米商務省が発表した2月の小売売上高(速報値)は季節調整済みで 前月比1.1%増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想すべてを上回った。前月は0.2%増に上方修正された。

この日の西欧市場では18カ国中10カ国で主要株価が下落した。

原題:Most European Stocks Decline as Earnings Offset U.S. Retail Data(抜粋)

◎欧州債:イタリア債下落、落札利回り上昇-英独債は変わらず

13日の欧州債市場でイタリア国債が下落し、2年債利回りは2 週間ぶりの大幅上昇となった。この日の入札で借り入れコストが上 昇した。政局混迷で財政再建計画が頓挫するとの懸念が広がってい る。

短期債を中心に売られた。イタリアは2015年12月償還債を 33億2000万ユーロ発行した。平均落札利回りは2.48%と、前 月行われた前回入札時の2.30%を上回った。スペイン10年債は 11営業日ぶりに下落。アイルランド国債は上昇。同国は2010年 の支援要請以来で初めて10年債を銀行団を通じて約50億ユーロ 発行した。

ドイツ銀行の欧州・英国金利戦略責任者、モヒト・クマール氏 (ロンドン在勤)は、「市場はイタリアで起こり得るリスクをやや 甘くみている」とし、「構造改革を遂行できない政府が樹立された 場合、イタリアの経済成長に影響をおよぼすだろう」と語った。

ロンドン時間午後4時40分現在、イタリア2年債利回りは前 日比10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

1.87%。一時は14bp上げ、先月26日以来の大幅上昇となった。 同国債(表面利率6%、2014年11月償還)価格はこの日、0.21 下げ106.725。10年債利回りは7bp上げて4.67%。

スペイン10年債利回りは前日比4bp上昇の4.77%。ドイ ツ10年債利回りは1.47%で、前日からほぼ変わらず。

英国債相場もほぼ変わらずで、10年債利回りは1.96%。過去 2営業日でほぼ10bp下げていた。同国債(表面利率1.75%、 2022年9月償還)価格は98.16。

原題:Italian Bonds Decline as Borrowing Costs Climb at Debt Auction(抜粋) Pound Strengthens on Speculation Slide Overdone Before Budget(抜粋)

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