新日鉄住金:20年ぶり高炉休止、戦略投資は年間1000億円

新日鉄住金は13日、製鉄所の基幹設 備である高炉1基の休止など生産体制の見直しを盛り込んだ中期経営計 画を発表した。期間は13年度からの3年間。統合効果の早期発揮をめざ し、世界的なコスト競争力の強化につなげる。

主力製鉄所の君津製鉄所(千葉県君津市)の第3高炉を15年度末を めどに休止する。和歌山製鉄所では新高炉の稼働を当面延期する。広報 担当の鈴木聖人氏によると高炉休止は20年ぶり。国内での圧延関連設備 の休止やシフトダウンも盛り込む一方、海外展開の強化を進める。

3年間で年間2000億円以上の統合効果の実現を目指し、成長戦略に 必要な投資枠として年間1000億円程度を念頭に置くとしている。ROS (売上高経常利益率)は15年までに5%程度を最低目標とし、さら に10%を目指す。

友野宏社長は記者会見で、君津製鉄所の高炉が休止しても現状の生 産規模を維持する方針を示したほか、雇用も守ると述べた。海外での高 炉建設の可能性については「チャンスを常に考えておく」と明言した。

同社の君津や大分など8製鉄所があり、製鉄所の主要設備である高 炉は14基保有している。関東や九州では製鉄所が互いに近い地域にある ため、旧新日本製鉄と旧住友金属が昨年10月に統合した当初から高炉を 含めた生産設備の統廃合の可能性について注目が集まっていた。

友野社長は、神戸製鋼との連携を維持するとしながらも、神戸製鋼 の株式を売るかどうかについては「ノーコメント」と述べるにとどめ た。

今回の中計について、野村証券の松本裕司アナリストは13日付レポ ートで、「中国南部、ベトナム、インドネシアでの大型製鉄所との競争 を意識した経営計画」と指摘、15年までに世界最高水準の競争力を実現 することを目標としているのは、経営陣の危機意識の表れとしている。

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