「黒田総裁」国会同意へ、みんな・維新は「岩田副総裁」に賛成

安倍晋三政権が国会に提示した日本 銀行総裁に黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁を充てるなどの人事 案は今週中に開かれる衆参両院本会議で承認される見通しとなった。黒 田氏と中曽宏副総裁候補(日銀理事)は民主党、岩田規久男副総裁候補 (学習院大学教授)はみんなの党、日本維新の会などが賛成することで 与党が過半数割れしている参院での同意にほぼめどが立った。衆院は14 日、参院は15日の本会議で人事案を採決する。

民主党は12日、政策決定機関である「次の内閣」で黒田氏の総裁就 任と中曽宏氏を副総裁に充てる案に賛成、岩田氏の副総裁就任には反対 する方針を決定した。同党の桜井充政調会長は会見で岩田氏への反対理 由について「金融政策について極端なリフレ派、日銀万能論という人た ちには一線を画す」と語った。

参院は与野党勢力が逆転。総定数が242人で、欠員が6人あるた め、通常は議決に加わらない議長を除いた過半数は118人。自民、公明 の連立与党は合計で102人(院内会派)にとどまる。

岩田氏の人事案は、民主(参院勢力87人)が反対しても、他の野党 や無所属議員から16人が賛成に回れば可決できる。みんなの党と日本維 新の会などが賛成を決定、これにすでに賛成する方針を示している新党 改革(2人)を加えれば17人となり、参院でも過半数を確保できる。

維新とみんな

日本維新の会は13日の総務会で日銀人事案について協議。黒田、岩 田両氏に賛成、中曽氏には反対する方針を多数決で決めた。みんなの党 も同日の政策調査会の定例会合で岩田氏に賛成、黒田、中曽両氏に反対 する方針を決定した。

また、新党改革(同2人)の荒井広幸幹事長は2月27日、ブルーム バーグ・ニュースの取材に対し、日銀人事案について「3人は組織的に も対外的にも政府との関係においても非常にバランスの取れたいい人事 で評価している。所信を聞いて決めるが、同意する方向だ」と述べてい る。

黒田氏は今回の国会承認後も、前倒しで退任する白川方明現総裁の 本来の任期が4月8日に訪れるため、再任案が国会で採決される。民主 党は、黒田氏の人事について今回は賛成するものの、再任案には反対す る可能性も示している。これに対し、みんなの党の渡辺喜美代表は13 日、国会内で記者団に対し、黒田氏に今回は反対するが、再任時には同 氏が民主党などの賛成で日銀総裁に就任することを前提に、日銀の政策 決定会合などでの対応を見て判断する考えを示した。

民主党の桜井氏は、黒田氏の国会での所信聴取に関して「アベノミ クスが本当に実現できるのかどうかについて、まだ十分に議論ができて いない。2%の物価上昇目標に向けてどういう政策を打って、どういう 形で実現していくかの道筋について納得できるだけの答弁はなかった」 と指摘。

その上で、桜井氏は再任人事案への対応については、総裁就任後の 国会論戦で「納得のいく答弁をもらえればその時点で同意するし、そう でなければ不同意になる」と述べた。

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